糖尿病と暮らす日々の記録: 2010年7月アーカイブ

7月28日(水)

12時半、原稿のテキストをメール送信。
10日ばかり続いた各種原稿を、デッドラインをふらふらと越えながらも、
ようやく書き終えることができた。
職業ライターとしては、これ以上に雑多に、これ以上に大量に書くのが本分なのだが、
1年たって治療意識が低下している糖尿病患者にとっては、
このクソ忙しさは体のバランスを壊すのに最適すぎた。

起きて、書いて、書いて、逃げて、食べて、読んで、寝て、書いて、食べて、書いて、逃げて、書いて、食べて、寝て、書いて、書いて、食べて、寝過ごして、悲鳴をあげて、書いて、書いて、書いて、書いた。
そんな10日間の結果がこいつだ。

体重94.2kg。

向田邦子は400字詰め原稿10枚で、きっかり1kgの体重が減ったそうだ。
そんな単位で原稿を書いたことはないので、
あえて原稿用紙で換算すれば80枚くらい書いたけど、
僕の場合、ずいぶんと体重が増えてしまった。
そういえば、頭がふらふらする感覚がある。懐かしい。血圧が高い。
そういえば、食事後の空腹感とか、なすすべのない過食とか。
どれもこれも久しぶりの感覚だ。

糖尿病で入院してから1年。
そろそろ恐れていたこと、かつ、予想していたことが起こってしまったようだ。

13時半、函館中央病院の内科へ。
昨年6月15日の初診から369日目。14回目の診察。
一昨夜からの「ほぼ徹夜」で、かつ20時間ほど食事を摂っていない状態。
  食べると多幸感に包まれて、原稿の締め切り直前でも寝ころんでしまうので
  本当にやばい状態のときは、書き終わるまで食事を抜いた方が効率がよいのだ。

診察の詳細は別項に改めて書くが、
糖尿病に直接関わる数値に目立った悪化はなかった。
ただし、食生活の悪さを示す数値はダメ。
心あたりがある。

主治医には「1年たちましたし、そろそろここで、もういちど入院してみますか」
という慈悲深いお言葉をいただく。

しょんぼりとした気持ちで病院から帰り、
部屋の整理整頓大掃除。

20時、奥尻島から妻が帰ってくる。
今回はフェリーに車を積んできた。
さっきまで、悲壮感を漂わせていたのに、
妻の帰函で浮き足立つ俺。

そのまま、亀田港町「家庭の味 やえちゃん」へ。
こっそり、すっかり、ちょくちょく通うようになってしまった。

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◆お通し。マグロの角煮、かな。1単位80kcal。

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◆あげナス。2切れ食べて1.5単位120kcal。

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◆イワナ。2匹食べて2単位160kcal。

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◆山菜ミズのおひたし。

ビール、中ジョッキ7杯。
1杯2単位160kcalで、14単位1120kcal。

「やえちゃん」の道路を挟んでちょうど向かい側にある
理髪店「髪遊(かみゆう)」のマダム(呼称がわからないので)に、
「あなたの番組(NCV「函館酒場寄港」)、見てるわー。うれしー」と言われて、
ビールを2杯もごちそうになる。申し訳なし。でも、ありがたし。
取材先からの便宜供与は断るようにしているが、
こういう「ノリ」のときは、ありがたくちょうだいすることにしている。
一緒に来ていた息子さんは、
番組のお店選びに興味があったようだ。
で、ひとつ若松町のおもしろそうな店を紹介してもらう。
ちかいうちに偵察するつもり。
明るく気さくな親子だった。また、会うことを約束して見送る。

22時ころ帰宅。

この日のカロリー、20単位1600kcalくらい。

プロフィール

高山潤
函館市および道南圏(渡島・檜山)を拠点に活動するフリーランスのライター、編集者、版元、TVディレクター、奥尻島旅人。元C型肝炎患者(抗ウィルス治療でウィルス再燃、インターフェロン・リバビリン併用療法でウィルス消滅で寛解)、2型糖尿病患者(慢性高血糖症・DM・2009年6月より療養中)。酒豪。函館市(亀田地区)出身、第一次オイルショックの年に生まれる。父母はいわゆる団塊世代。取材活動のテーマは、民衆史(色川史学)を軸にした人・街・暮らしのルポルタージュ、地域の文化や歴史の再発見、身近な話題や出来事への驚きと感動。詳しくはWEBサイト「ものかき工房」にて。NCV「函館酒場寄港」案内人、NCV「函館図鑑」調査員(企画・構成・取材・出演・ナレーション)。


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