03 考えた・感じた・見つけた: 2016年12月アーカイブ

6時半起床。頭痛がする。
ずーと歯を食いしばって寝ていたような感じ。
体重測定98.9kg。前日から100g減って、入院初日から7.0kg減。
便通はなし。

朝食、いらっしゃい。


米             195g(半分残す) 2単位:160kcal
味噌汁           1杯 0.5単位:40kcal
ボイルウインナー      1本 1単位:80kcal
アスパラサラダ       1皿(野菜はカロリー計算せず)
切り干し大根煮       1皿(野菜はカロリー計算せず)
牛乳            180ml 1.5単位:120kcal
【5単位:400kcal 7時45分】

よしよし。ほぼ献立の通りだ。
病院での食事もあと16回となった。
そろそろ牛乳の隠し在庫の整理を始めるタイミングだな。

朝食後は仕事の事務処理。
ご請求の数々をネットバンキングで送金していく。
開業当初から活用しているが、ATMに並ぶ必要もなく便利なもんだ。
とくに使用料もかからないし。
年々セキュリティー対策がめんどうにはなっているけれど。
みるみるうちにお金が消え去ってしまった(実際には月曜日の朝にだけど)。


11時、主治医の回診。

3度目のターゲス(血糖日内変動)については入院の成果が出た数値に。
今回の入院でも、抑制された食事内容と継続的な軽運動によって、
血糖は大きく改善されることがわかった。
インスリン抵抗性への懸念もあるが、まだ膵臓は機能しているようだ。

血液検査の結果も、おもに食事が影響する数値については、
軒並み正常値もしくは正常値に近づいた。
これもまた毎回の入院と同じ傾向をたどっている。

腎臓に関する変化はとくになし。もちろんそうだろう。
クレアチニンは2.08、eGFRは29.6ということで、
慢性腎臓病(CKD)の重症度分類はG4(高度低下)のまま。
「遠からず人工透析は避けられない」という所見。
腎臓病の進行を抑える薬としては、
クレメジン(活性炭で体内の毒素を吸着する作用のある薬)のみとのこと。
医療技術が進んだ現代でも腎臓を治す薬はないのだ。
糖尿病の薬としてメトホルミン(薬剤商品名:メトグルコ)を使ってきたが、
いまの腎臓の状態を勘案して入院後すぐに中止となった。
これは腎臓への影響を考えると、
もうすこし早めに中止すべきだったかもしれない。
「腎臓専門医に診てもらって、
 糖尿病、高脂血症、高血圧、それぞれの薬から
 腎臓に負担が少ないものを検討してもらう必要があるでしょう」
「むかしは腎臓病になると、医者もそこまでとあきらめたものですが、
 いまは進行を抑え、人工透析に進むのを遅らせるような努力をします。」

こちらから過去のデータを示して、
体重と腎臓病の相関関係(体重が増えると数値も悪化する傾向)を指摘し、
幼少のころからのタンパク尿についても改めて話すと、
「おそらく、生まれたときから腎臓の機能が弱かったのかもしれません。
 肥満によって糖尿病が進行し腎臓病に悪影響を及ぼすわけですが、
 高山さん程度の糖尿病では、ここまで悪化しないと考えられている。」
という推論もありうるということだった。

自業自得と仕方なさと、半分半分の痛み分けってところか。
腎臓病患者は死ねと放言したフリーアナウンサーには、
どうにか半殺し程度で済ませてもらえそうである。


星野さんから電話。この病院での診察があったそうで。
ドトールでコーヒーをご馳走になる。
三回目の抗がん剤投与を終えて、やはりあちこち影響はあるようだ。
いまのところ頭も口も達者だし、あれこれ走り回ってもいるので、
こちらがてっきり勘違いをしそうになるが、
長くはない余命宣告も頂戴している立派な末期癌患者である。
どう生きるか、どう生きたいか。考える機会をもらった気がしている。

hoshinocalendar1.jpg


星野さんと面識のある人はご本人からの直接購入をおすすめします。
著者の励みにもなるし、売り上げが直接届きますので。

函館・近郊在住の皆さんは下記の取扱店で。
 いるか文庫(函館駅2階)
 cafe Drip Drop(函館市地域交流まちづくりセンター1階)
 函館蔦屋書店

遠方の方はAmazonで。

コンパクトかつ高精細。
古書店で見つけても数万円〜数百万円の地図が、
お手元に置いておけるのは魅力だろう。
なによりも、古地図という視点から「函館の歴史」を概観できる。
各ページおよび巻末の解説を、ぜひ読んでいただきたい。

30分ほど話して星野さんとわかれ、
入れかわりにかみさんが荷物を持ってやってくる。

そしてすぐに昼食。


カレーピラフ        1杯(半分残す) 2.5単位:200kcal
ポテトグラタン       1盛 1単位:80kcal
鶏肉            2口 1単位:80kcal
サラダ           1皿(野菜はカロリー計算せず)
チョコデザート       1個(残して夕食へ)
【4.5単位:360kcal 12時35分】

お、本気を出した。
カレーだ。たしかにカレーの味だ。うまい。
半分残すのが辛かった(かみさんがおいしくいただきました)。
奇跡のようなチョコデザートは夕食の楽しみに残しておくことにした。
こんなに素晴らしいメニューでは、退院後の楽しみが薄れてしまう。
シャンメリーもほしかったね。

食後は散歩。寒いが天気は良い。
いまごろになって手袋(スマホ操作対応)を購入する。
これまでは左手だけはいて(北海道ことば)、
右手は素手でiPhoneをいじっていた(ポケモンGO)のだが、
病院に戻るころには凍傷にでもなりそうな冷えっぷりだったので。
買おう買おうと思って買いそびれていた。

途中、丸井今井をひやかす。
かみさんは来月の旅行用にと、薄手だけど暖かいズボンを購入してた。
どこかでお茶でもしようかと店内をさまよっていたら三宅くんに遭遇した。
3階にある「喫茶ジョリー」に入る。

misuzujokky.jpg

素早くメニューを下げられてしまったので、
なにがあったのかは判然としないが色々そろっていた。
なんとかいう特別な豆のコーヒーを飲む。うまい。
アップルパイは果実感が活きたままで、たいそう美味しかった。
そうです。かみさんが食べてた。

16時半に帰院。鼻水がたっぷり。
看護師さんに「いつもよりお早めね」と言われる。

土曜日しかも12月24日。夕食はこちら。


米             195g(25%残す) 3単位:240kcal
豚味噌焼き         1皿 2.5単位:200kcal
もずく酢          1皿(野菜はカロリー計算せず)
おひたし          1皿(野菜はカロリー計算せず)
牛乳            180ml(隠し在庫を飲む) 1.5単位:120kcal
【7単位:560kcal 17時50分】

豚肉しかも味噌漬け!
入院中はふだんの2〜3倍ゆっくり食べるように心がけているのだが、
今夜だけはブレーキがきかずにがつがつと食べる。
なんという多幸感! なんという罪悪感!
あまりに勢いよく食べ過ぎたのか、胃もたれを感じ始めて、
夕食のお楽しみにしておいたチョコデザートを食べられず。
さらに、食後すぐにベッドに横たわって眠ってしまった。

消灯間際に起き出して、ブログの続きを書き始める。
近くの病室(個室)からアラーム音が10分ほど鳴り続いて、
どうなることかとヒヤヒヤしながら。


長いと思っていた入院も、残すところ5日間となった。
そろそろ病気について現時点での総括をしておくべきだろう。
これまで蓄積してきた検査データなども提示しながら、
これからどうなっていくのか、どうしていくべきなのか。
まとめながら考えて行くことにする。
というか、仕事もそれくらい熱心にやれよ!
誰かに言われる前に自分でつっこんでおきます。

【本日の食事量総計】
16.5単位:1320kcal(設定値:21単位1680kcal)


ニュアンスが難しいのですが、
原稿料1円だから仕事をやらないってのとも違いまして。
心意気を感じると、ギャラのことはあまり考えずに、
こちらからぜひにもやらせてくださいってことになりますし。
はなから1円しか支払うつもりがないような人とは一緒に仕事はできません。
そんな感じだろうか。
書くことは特別なことではないけれど、
無責任に書き飛ばせるものでもないからね。プロとして。

便意を覚えて6時前に起床。

便通あり。体重測定100.6kg。少しずつ、でも着実に。

血圧測定121/75。どんどんまともになるじゃないか。


まだ薄暗い外は真っ白な雪で覆われている。

子どものころは12月25日の朝に大雪が降って、

それが根雪になるというのが定番だった。

いつのまにか、そのタイミングが遅くなり、

近年は年明けくらいにズレこんでいたのだが、

今年は逆に早めの根雪になりそうだ。


看護師さんが廊下を歩きながら、

楽しげに今夜の忘年会の話をしていた。

いっぱい飲みそうだよな。


朝食はこちら。



米             195g(25%残す) 3単位:240kcal

味噌汁(しめじ)      1杯 0.5単位:40kcal

ツナマヨ和え        1皿 1単位:80kcal

もやし白和え        1皿 0.5単位:40kcal

ちくわ炒め         1皿 1単位:80kcal

牛乳            180ml(飲まずに保管)

【6単位:480kcal 7時50分】


今朝はおかずが多い。

ツナマヨをパンに挟んで食べたいものだ。

退院したらパンを買いに行こう。とびきりのやつを。


11時、主治医の回診。


まずは高血糖症(糖尿病)の状態から。

蓄尿検査(C-ペプチドの測定)の結果からは、

現時点ではまだ「自前のインスリンは分泌されている」が、

これまでの数値(入院のたびに同検査をしている)と比べると、

「インスリンを分泌する膵臓の機能は落ちてきている」ことがわかった。

 インスリンとは血糖の上昇を抑える役目をしているホルモンのこと。

 つまりこの機能の低下は、高血糖の症状が進行することを意味する。

 以前の記事で触れたように、高血糖症状は合併症を招くので

 最終的には「死」に至る病気につながっていく。

さらに、ターゲス(血糖値日内変動)の結果から検討すると、

インスリン抵抗性が増しているようでもある。

「ちょっとのインスリンでは血糖値が下がりにくい状態」と説明された。

ターゲスとは食前食後の決まった時間に採血をして

血糖値の動きを詳細に確認する検査である。

今回の数値変化から読み取れたのは、

 「インスリンが遅れて効きだす」ことと、

 「夜間の血糖値がさがらない」ことだった。

入院直後のターゲスでは当然だが、

入院7日後(食生活改善後)となる2回目のターゲスでも、

血糖値は同様の推移を示していた。

ここからインスリン抵抗性の進行が判断できるというわけである。

ターゲスについては、入院14日目くらいに3回目をおこなうので、

すべて出そろった時点で並べてみようと思う。


そして、もうひとつの案件(懸念)である腎機能について。

 糖尿病とC型肝炎(これは昨年で寛解)に続く三つ目の持病だ。

 腎臓機能の低下は、糖尿病の合併症としても知られている。

 私の場合も、いわゆる糖尿病性腎症は腎機能低下の一要因だろう。

 ただ、子どものころから健康診断の尿検査で

 かならずタンパク尿で要検査となっていた事実から推測されるのは、

 もともと腎機能がそれほど良好ではなかったということ。

 そこに肥満とか高血圧とか糖尿病とかが重なり、

 ほかの人よりも早く慢性腎臓病(CKD)へと進行したのかもしれない。

最新(15日)の血液検査では、

腎臓機能の指標となるクレアチニンが2.29と上限値を超えている。

これは手もとで記録している2003年12月以降の検査結果のなかで、

最悪の状態であり明かな慢性腎臓病(CKD)である。


クレアチニンの数値が記載された血液検査の結果がお手元にあるなら、

下記のサイトを開いて自分の腎臓をチェックしてみてほしい。

 ◆日本慢性腎臓病対策協議会「腎機能をチェックしましょう」

私自身のデータ(43歳・男性・クレアチニン2.29mg/dL)を入れると

はっきりと次のような診断を下された。


--- チェック結果 ---

ステージG4。腎機能は高度に低下していると推定されます。

透析治療を要する重症な腎不全になる危険性が高く、

心筋梗塞や脳卒中などの心血管疾患にかかりやすい状態です。

高血圧・糖尿病・脂質異常症・肥満・喫煙は、CKDを悪化させますので、

しっかりと治療してください。透析療法や移植についての説明を受けて、

そのような治療が必要になった場合にどうするか、

腎臓専門医に相談すると良いでしょう。<一部改変引用>

--- ここまで ---


まったくもって残念である。

ちなみに、クレアチニンの数値を少しずつ高くして入力していくと、

私の場合は3.9を超えたところで

「末期腎不全と推定されます。透析治療などを要する直前の状態です」となる。

クレアチニンの欄には4.0までしか入力できない。

1年ほど前から数値上昇を指摘されていたし、気にしてもいたのだが、

ここ半年でいっきに悪化してしまった。


慢性腎臓病の場合は「腎機能の回復は見込めない」。

 ◆全国腎臓病協議会「腎臓病について」


今後の治療としては、

腎機能の悪化をすこしでゆっくりにすることが目標になる。

(これまでも目標は同じだったが、よりシビアにということ。)

そして遠くない将来、末期腎不全にたどり着いてしまった時点で、

人工透析をはじめるということになる。

まったくもって残念だ。


御用達であるAmazonの履歴を確認してみると、

クレアチニンが悪化しはじめて今年5月に関連書籍を購入している。

いずれも出版日が新しく、入門・解説にはぴったりの本だ。


 『腎臓病と診断されたら読む本』経営者新書・幻冬舎

 『腎臓病の人のためのひと目でよくわかる食品成分表』学研プラス

 『改訂版 慢性腎臓病(CKD)進行させない治療と生活習慣』法研


   



さすがに沈みがちな気分のまま昼食。

悩んでも落ち込んでもお腹はきっちりすくのである。



米             195g 4単位:320kcal

鶏肉            1皿 2単位:160kcal

のり和えも         1皿(野菜はカロリー計算せず)

もやしのおひたし      1皿(野菜はカロリー計算せず)

【6単位:480kcal 12時30分】


毎回書いているが、

とにかくお肉は脂質がほんのりも感じられない。

これなら魚か豆腐を食べていた方がマシに思える。


13時30分、病院を出て自宅までの散歩へ。

コースはいつものように五稜郭公園を抜けて行く。

今日も観光客が大勢いらっしゃっていた。ありがたいことだ。

めぐりめぐって俺も儲からないものだろうか。

自宅で用事を済ませて滞在15分。今日もかみさんは出かけている。

俺がいないと伸び伸びしているのかもしれない。

16時過ぎに病院へ戻る。


17時、星野さんが来る。重病人(末期癌)が病人を見舞うかたちだ。

函館の古地図をテーマにしたカレンダーが完成したので、

出版協力のわけまえ分として数冊いただく。

俺がお手伝いしたのは、

各月に掲載された古地図のキャッチ(紹介タイトル)を考案したのと、

編集およびデザイン上のアイディア提供、

それに版元として図書コード・JANコードの提供くらいだが。

香典だと思って(ご本人がそうおっしゃるので)協力したら、

ずいぶんとお高くついた気がする(冗談だからね)。


コンパクトかつ高精細。

古書店で見つけても数万円~数百万円の地図が、

お手元に置いておけるのは魅力だろう。

なによりも、古地図という視点から「函館の歴史」を概観できる。

各ページおよび巻末の解説を、ぜひ読んでいただきたい。


hoshinocalendar1.jpg


星野裕 編著

「箱舘古地図 2017 Calendar 時代をめくる」

ビットアンドインク発行

ISBN978-4-9906706-4-1 C1425 ¥463E


1部500円(本体463円)

購入先はこちらのサイトを参照してください。

 ◆函館古地図・古写真ポスター


出版記念の講演もあるようで。

 ◆函館蔦屋書店「古地図で楽しむ函館の歴史」

  2016年12月26日19時から


30分ほどで星野さんは帰る。

来月のイタリア行きの話をすこし。

入院費、親戚の子どもへのお年玉、イタリア渡航費と、

この年末年始にお金がどんどん消えていく。

たぶん破産するじゃないかと思う。


夕食のお時間です。



米             195g 4単位:320kcal

柳川風(肉・卵)      1皿 2.5単位:200kcal

味噌汁(山菜)       1杯 0.5単位:40kcal

冷や奴           1皿 0.5単位:40kcal

【7.5単位:600kcal 12時30分】


汁気に飢えているのかも。

柳川風を迷った末にごはんへぶっかける。

完食してしまった。明日の体重は減っていないだろう。


【本日の食事量総計】

19.5単位:1560kcal(設定値:21単位1680kcal)

プロフィール

高山潤
函館市および道南圏(渡島・檜山)を拠点に活動するフリーランスのライター、編集者、版元、TVディレクター、奥尻島旅人。元C型肝炎患者(抗ウィルス治療でウィルス再燃、インターフェロン・リバビリン併用療法でウィルス消滅で寛解)、2型糖尿病患者(慢性高血糖症・DM・2009年6月より療養中)。酒豪。函館市(亀田地区)出身、第一次オイルショックの年に生まれる。父母はいわゆる団塊世代。取材活動のテーマは、民衆史(色川史学)を軸にした人・街・暮らしのルポルタージュ、地域の文化や歴史の再発見、身近な話題や出来事への驚きと感動。詳しくはWEBサイト「ものかき工房」にて。NCV「函館酒場寄港」案内人、NCV「函館図鑑」調査員(企画・構成・取材・出演・ナレーション)。


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