04 街かど・農山村・旅の風景: 2008年9月アーカイブ

いよいよ収穫シーズンに入りまして、
先週から道南(渡島・檜山)の田んぼを片っ端から巡っています。

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◆国道229号沿いで見つけた地元のお米「函館育ち ふっくりんこ」の田んぼ。
 (せたな町北檜山区、たぶん若松から二股のあたり)

稲穂のざわめきを聴きつつ写真を撮って、つくり手の方々と立ち話をします。
今年、道南の田んぼは遅れ気味。でも、収量・品質はともに安心の出来。
昨年は不作傾向で、暗い顔のつくり手が多かったので、やはり笑顔を見るとほっとする。

そんな気分を台無しにしかねないのが「事故米の不正流通」問題。
ふざけるな。つくり手のみなさんは、誰もがこのひと言。

当たり前のこと、まっとうなこと。そんな基本すら危うい時代。
僕らは目を見はり頭を動かし、みずから探し見極め選ばなくてはいけない。

本日の函館はからからりと快晴。
自動車を運転していても、フロントガラスから見える横津の連峰や駒ヶ岳が、
まるで街のすぐ間近にあるかのように見えました。

そんな日は高いところに登りたくなるもので。
北斗市(旧大野町)文月にある
JA新はこだて(新函館農協)の施設「函館育ち ライスターミナル」に寄りまして、
大野平野の真ん中にそびえる地上35mの巨大サイロのてっぺんに登って撮影をしてきました。

ここ大野平野は、北海道における稲作発祥の地(文月には発祥の地碑がある)でして、
いまも田んぼの風景が広がっている土地です。
お米の収穫まで1カ月をきりまして、少しずつ黄金色の風景に近づきつつありました。

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◆階段を150段ほどあがりました。息が切れた。情けない。
 平野の向こうに見えるのは、津軽海峡に浮かぶ函館山です。

道南の多くの田んぼで、今月下旬から稲刈り作業が始まります。

(つづき)

歩くにつきる
 もうひとつ、旅の愉しみ方を提案したい。
 この夏から、道南の離島で始まった「奥尻島フットパス」。これがめっぽうおもしろい。

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◆島の西南岸。大寺屋敷跡は、奥尻島に7年以上通っている僕が驚いた景色。

(つづき)

歩くにつきる
 もうひとつ、旅の愉しみ方を提案したい。
 この夏から、道南の離島で始まった「奥尻島フットパス」。これがめっぽうおもしろい。

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◆島の西南岸。大寺屋敷跡は、奥尻島に7年以上通っている僕が驚いた景色。

(つづき)

道南を「みる」

 観る(見る)とは知ること。知ろうとすること。僕はそう思います。目的地への到達を急ぐこと、それだけを旅の目的や成果にしてはつまらない。きっと、流れる車窓を見ているだけでは、知ることができない・出会うことができないものがたくさんあるはずです。立ち止まる。ふり返る。歩いてみる。それが旅のコツ。

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◆奥美利河温泉(今金町)へ向かう道道にて。

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◆静狩湿原(長万部町)の神社と古木。

(つづき)

道南を「みる」

 観る(見る)とは知ること。知ろうとすること。僕はそう思います。目的地への到達を急ぐこと、それだけを旅の目的や成果にしてはつまらない。きっと、流れる車窓を見ているだけでは、知ることができない・出会うことができないものがたくさんあるはずです。立ち止まる。ふり返る。歩いてみる。それが旅のコツ。

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◆奥美利河温泉(今金町)へ向かう道道にて。

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◆静狩湿原(長万部町)の神社と古木。

※一部訂正(9月7日)

(つづき)

イカ喰い道の探求
 土地のものを食べる。これは旅の楽しみであり、その町を知る最良の手段でもあり、地元の人と接する大切な機会でもあります。ひとつ例をあげてみましょうか。
 函館人にとってイカは珍しい食材ではありません。しかし、旅先ではその土地のイカを食べてみるべきだと思っています。

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海藻おしばでつくったイカ。住吉漁港で採集したアナダルスという海藻をもちいている。ちなみにイカの足8本+触腕2本を忠実に再現。

先日、道南(渡島檜山)の秋観光を紹介する文章を書いたのですが、
依頼主のご意向をよく酌み取っていなかったようで、
最終的に掲載された文章は3人くらい書き手がいるような状態になってしまいました。
これはもう、プロとして恥ずかしいことではあるのですが、
いろんな事情というか背景もありますし。で、せっかく手を付けた文章なので、
ここで僕が「書きたかった」かたちで再掲載しようかと思います。
もともとは地元の人に読んでもらうために書いた記事です。
ちょっと、いや、けっこう加筆していますが。


※今回は文字だらけですがご了承ください。

先日、道南(渡島檜山)の秋観光を紹介する文章を書いたのですが、
依頼主のご意向をよく酌み取っていなかったようで、
最終的に掲載された文章は3人くらい書き手がいるような状態になってしまいました。
これはもう、プロとして恥ずかしいことではあるのですが、
いろんな事情というか背景もありますし。で、せっかく手を付けた文章なので、
ここで僕が「書きたかった」かたちで再掲載しようかと思います。
もともとは地元の人に読んでもらうために書いた記事です。
ちょっと、いや、けっこう加筆していますが。


※今回は文字だらけですがご了承ください。

8月31日。お祭から一夜明けて、港に別れのテープが舞う。
テープの送迎は、去りがたさと別れのときをあまりに明確に表現するから、
目にするたびになんだか涙がこみあげる。

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◆テープを用意する石岡さん夫婦(島漁師・民宿いしおか)。
ぜんぜん関係ないが、この2日前にスイカをごちそうになった。石岡さんはイカ釣り漁師なのだが、今年の檜山沖日本海の真イカ漁は不調。いつも明るい石岡さんが、「このまんまじゃ、おれたち死んじゃうよ」とつぶやいた。切実である。日本海のイカよ、奥尻へ戻ってこい。

プロフィール

高山潤
函館市および道南圏(渡島・檜山)を拠点に活動するフリーランスのライター、編集者、版元、TVディレクター、奥尻島旅人。元C型肝炎患者(抗ウィルス治療でウィルス再燃、インターフェロン・リバビリン併用療法でウィルス消滅で寛解)、2型糖尿病患者(慢性高血糖症・DM・2009年6月より療養中)。酒豪。函館市(亀田地区)出身、第一次オイルショックの年に生まれる。父母はいわゆる団塊世代。取材活動のテーマは、民衆史(色川史学)を軸にした人・街・暮らしのルポルタージュ、地域の文化や歴史の再発見、身近な話題や出来事への驚きと感動。詳しくはWEBサイト「ものかき工房」にて。NCV「函館酒場寄港」案内人、NCV「函館図鑑」調査員(企画・構成・取材・出演・ナレーション)。


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