04 街かど・農山村・旅の風景: 2008年9月アーカイブ

8月31日。お祭から一夜明けて、港に別れのテープが舞う。
テープの送迎は、去りがたさと別れのときをあまりに明確に表現するから、
目にするたびになんだか涙がこみあげる。

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◆テープを用意する石岡さん夫婦(島漁師・民宿いしおか)。
ぜんぜん関係ないが、この2日前にスイカをごちそうになった。石岡さんはイカ釣り漁師なのだが、今年の檜山沖日本海の真イカ漁は不調。いつも明るい石岡さんが、「このまんまじゃ、おれたち死んじゃうよ」とつぶやいた。切実である。日本海のイカよ、奥尻へ戻ってこい。

引き続き8月30日におこなわれた奥尻町「なべつる祭」の様子から。

すっかり取材に来ていることを忘れて、ビールを飲み続けること6時間。
奥尻港に接岸していた掃海艇からラッパの音が。

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◆6時20分過ぎ。気が付けば夕暮れ。信号ラッパと呼ばれる楽器らしい。晩ご飯を知らせる曲だったのかな? 僕は相変わらずビールをラッパ飲み。

8月30日(土)、奥尻島の「なべつる祭」を楽しんできた。
島でおこなわれるお祭(5月:島開き、6月:賽の河原祭、7月:室津祭)の締めくくりだ。

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◆黒毛和種「おくしり和牛」のステーキ(ロース300g 2500円)。7年越しの念願が叶って、ようやく口にできた。適度な歯ごたえ、丸みのある牛脂、思わず口からあふれそうになる肉汁。ふだん島では食べられない(奥尻湯ノ浜温泉ホテル緑館では要予約の追加料理として提供)。

お祭は朝の10時からスタート。
前日に島へ渡り準備万端。朝から晩まで会場でビールを飲んでいた。
おかげで日焼けしてオデコが痛い。

すっかり恐縮しつつ再開。
皆さまの催促と期待の声に感謝。ご迷惑をおかけした恩人に平謝り。
というわけで、リハビリ的にサボっていた2カ月間のことを書いていきます。

今年の道南の夏を感覚的にふり返ると、
気温はやや高めで湿度はかなり多め、曇天と快晴がそれぞれ長く続き、
お盆を終えたら風はあっさり秋になった。

少しぶり返した暑さのなか、先週の金曜日から奥尻島に行ってきた。
いつもは夏の観光オンシーズンに島へ渡るのを避けているのだが(理由は以前たぶん書いたはず)、
今年は7月と8月だけでも島を3度訪問して計9日間滞在した。

夏の終わり、奥尻では島の三大まつりのひとつ「なべつる祭り」が開催された。
そのレポートは次回にて。

※9月2日情報追加(江差函館間の交通に関して)。

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◆8月31日、JR江差駅にて。函館までの帰り道にJRを利用した。実は江差線に乗車するのは初めて。

プロフィール

高山潤
函館市および道南圏(渡島・檜山)を拠点に活動するフリーランスのライター、編集者、版元、TVディレクター、奥尻島旅人。元C型肝炎患者(抗ウィルス治療でウィルス再燃、インターフェロン・リバビリン併用療法でウィルス消滅で寛解)、2型糖尿病患者(慢性高血糖症・DM・2009年6月より療養中)。酒豪。函館市(亀田地区)出身、第一次オイルショックの年に生まれる。父母はいわゆる団塊世代。取材活動のテーマは、民衆史(色川史学)を軸にした人・街・暮らしのルポルタージュ、地域の文化や歴史の再発見、身近な話題や出来事への驚きと感動。詳しくはWEBサイト「ものかき工房」にて。NCV「函館酒場寄港」案内人、NCV「函館図鑑」調査員(企画・構成・取材・出演・ナレーション)。


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