2010年2月アーカイブ

2月15日(月)から、
函館のケーブルテレビ局NCVで、
「函館酒場寄港 〜出逢いに酔う旅〜」の第十一夜が放映されています。

もうすぐ1年たつんだな。初回の僕はこちら。いまより20kgほどふくらんでいます。
よくもこんなふざけた番組が成立するものだと、他人事のように感心いたします。

朝昼晩いろんな時間帯で毎日放送されてますから、NCVを契約されている人はぜひ。
約1カ月間、100回くらいリピートされます。

さて、今回は亀田港町「家庭の味 やえちゃん」。
前回の七重浜「Bar COZY」に続いて、歩いていけるご近所のお店です。

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◆店内には大皿のお総菜が並びます。毎日つくる。当然、メニューも毎日手書き。
◆料理は半分注文(量も値段も半分)ができるので、ダイエットな人間でも楽しめる。

どれもひと工夫が加えられた料理で嬉しかった。
たとえば、名古屋コーチンの初産卵とか、行者ニンニクを保存するための下処理法とか。

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◆やえちゃん。還暦は数年前に過ぎました。
◆国鉄〜JRで車掌さんをしていた。早期退職して奥さんと一緒に店を開いた。

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◆小上がりもあるけど、こういう感じでカウンターで楽しむのが正解だろう。
◆「あんまり呑まないでよ」と奥さんに叱られてた。

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◆串焼きは炭火。注文が入ってから炭をおこしていた。
◆写真は「やえちゃん風やきとり丼」。僕はひとくち。あとはディレクターが食べちゃった。

だいたいの場所。
市立函館病院の近くで、大野新道沿いの踏切そば。
すぐわかります。お店を探すのも楽しみのひとつとお考えください。

おとなりにあった「109」という店(現在は改名)が、一部の人種から注目されていました。
根拠のない噂でだが、東急からクレームが入ったらしい。

「函館酒場寄港」で鏡月のボトルを入れてきました。
    もちろん自費。出演料なんぞは、あっという間にマイナスです。
    ボトルが高いんじゃないよ(むしろ安い)。
ぜひ、みんなで継ぎ足してください。飲むのなら、僕を呼ぶように。

NCVの超人気番組「釣りバカ月誌」の出演者が常連だそうで。
ディレクターに収録のときに呼んでよ、と言ったら無視されましたが。
せっかく、酔った勢いで(人気への)嫉妬の言葉をぶつけようと思っていたのに。


というわけで、
NCVの視聴契約はお近くの代理店まで。
2月17日(水)

11時半、帰宅。タクシー代金1490円。違うルートを通ったが行きとぴったり同じ。
水道の凍結もなし。ただし、部屋は冷えていた。
ストーブを焚いて暖まるまで布団にくるまる。

体重を量ってみたら86.3kgだった。
ずいぶんと食事療法が効きやすい体だ。
寒くて調理するのも面倒だったので、カップラーメンライト(198kcal)を食す。
さいきん、店頭で見かけなくなってしまったのが残念。

14時くらいからコタツで仕事。
16時過ぎ、北斗市へ移動。葬儀社の取材。
1年ぶりに会ったら、細くなったな、と言われる。
1時間半ほどインタヴュー。葬儀の話、世代の話、家族の話。
死は忌むものではなく、考えるものだ。
中学校でも高校でも良いから、
「死」というものを「業」としている人たちから話を聞くのも良いことだと思う。

18時、帰宅。とある納棺師さんに電話。明後日の取材アポイント。
仕事が入ればキャンセルしていただいて結構です、と伝える。
18時半ころ、妻の実家からゴッコ汁が届く。
さっきまで入院してました、と言ったら驚いてた。

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◆ゴッゴ汁、白菜炒め、ワカメ、干しゴッコの煮物、素麺(ゴッコ汁で食べる。3単位240kcal)

19時半、夕食。とにかく熱っついものが食べたかった。
買い置きの白菜に、唐辛子をたくさん振りかけて炒める。
ちょっと食べ過ぎて吐き気がした。

すっごく酒が呑みたっかが、僕は偉いので我慢してやることにした。

22時ころ就寝。少し針刺しあとが痛い。
昨夜、就寝前に看護師を呼び、車イスに乗せられてトイレへ。
あんまり出ない。頻繁に呼ぶのも迷惑だろうと我慢してたら便秘になった。
消灯前の20時半には目を閉じる。
ヘッドホンで音楽を聴きながら、うつらうつら。
手術箇所よりも、神経から来る脚の痺れや痛みが辛い。
ひとつの姿勢では限界がきたので、
針を刺した左側を下にして寝ころんだら、
強盗に襲われて左腹を殴られる夢を見た。
「おまえ卑怯だぞ!」と叫んだところで目が覚めた。
なんじゃそれ。

7時半、朝食。

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◆ご飯(180g) 焼き魚 ごぼうきんぴら パイナップルシロップ漬け ヤクルト 粉飴ムース(150kcal)
◆676kcal タンパク質12.8g 脂質18.0g 塩分1.4g

ヤクルトだとは言え、カロリーのある甘い飲料を飲んだのは半年ぶり。
今朝はじめて朝食を食べたわけだが、
どうやらやっぱり23単位1840kcalではないみたい。
おそらく25単位2000kcalのようだ。
ちょうど、ご飯30g(48kcal)とデザート(150kcal)が多い計算。
食事制限は伝えたはずなのになぁ。なぜだろうと思っていたら、
今朝のデザートにヒントが書いてあった。以下、憶測。

粉餅デザート(米粉でも使ってるかと思ったら原料表示はナシ)の包装に、
「無たんぱく質高カロリー食品(厚生労働省許可特別用途食品)」と記載あり。
説明書きを要約すると、
  無たんぱく質高カロリーの食事が必要な腎臓疾患の方に適した食品。
  医師・管理栄養士の指示のもと、食事療法のひとつとして使用すること。
と書いてあった。なるほど。そういうことか。
他の食品でカロリーを補おうとすると、タンパク質の摂取につながるから、
特殊なデザートを付けているのだ。
冷蔵庫にしまっておいた昨日・一昨日のデザートを確認すると、
たしかにタンパク質は0gの表示だった。

ご飯の多さに関して、田んぼ記者でもある僕なりの解釈。
いわゆる良食味米(地元で言えば「函館育ち ふっくりんこ」や「ゆめぴりか」、著名なのは「こしひかり」(ただし魚沼産)がある)というものは、
米にふくまれるタンパク質とアミロースを基準(目安か)にしている。
タンパク質の低い米がうまいとされているのだ。
良食味米に限らず、現代のお米は昔に比べて低タンパクとなっている。
(タンパクが高いと、ぼそぼそとした食感になる。)
つまり、米食は腎臓に良い。そういうことかも。
あくまで、田んぼ記者的な憶測ですが。

ただ、僕の場合は一方で糖尿病を抱えているから、
低カロリーじゃなくちゃいけない。
ここで食事内容が反発しちゃうんだよね。
まったく、めんどくせー病気を抱えこんじまったもんだ。

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◆五稜郭病院の食事には、このような紙片が添付されてくる。
 これは良い。食事の意味や大切さを学べる。


8時すぎ、昨日の手術担当医が来て傷口を確認。
押されると痛いけど、大丈夫ですとのこと。
普通にしてて良いですよ、と許可がおりる。やった。
さっそくトイレに行く。出た。出た。よしよし。
あとは腎臓内科の医師に許可をもらえれば退院じゃ。

9時55分、本日の担当看護師が顔を出す。
「高山さんって、もしかしてNCVで酔っぱらってる人ですよね?」
体感的には道新に載るよりも影響力あるな。
月に100回リピートしてるってのも要因だけど。
「あんまりお酒を飲まないようにしてくださいね」と笑われる。
めげずに、そのうちどこかの居酒屋で会えたら呑みましょうと、言い返す。

10時13分、事務の人が来て請求書を置いていく。
二泊三日(腎生検)で、56960円(国保三割負担)なり。
お金がないのでカードで支払う。今回は生命保険はおりないし。

10時30分、腎臓内科の医師が回診。おっ、外来の先生だ。
「あれ、頭を丸めました?」 第一声がそこかよ。
「いや、これがデフォルトですけど。」
「痛みますか?」
「いえ、おっつけなきゃ大丈夫です。」
「じゃあ、検査結果は3週間くらいかかるから。次の外来で。」
「ありがとうございます。」

入院終了。

というわけで、昼飯前に退院しました。
これからタクシーで帰ります。
どうか、部屋の水道が凍ってませんように。

んじゃ、次回の入院の日まで。うそ。もういや。


蛇足。
「じんせいけん(腎生検)」と打ち込むと、
初期設定では「人生券」に変換された。
願わくば、窓側のゆったりした席を希望するけど。
それが叶わないなら、どこでもいつでも乗り降りできる「券」が良いな。
みんな、勇気を持って病院へ行こう。検査を受けよう。診断をもらおう。
病気も検査も、先延ばしをするほど痛くなるよ。
大丈夫。ヒマだったり不安だったりするなら、
俺がお見舞いに行って、笑わせてあげるから。
昨夜は21時半には就寝。
そろそろ朝方かと思って目をさますと、
まだ午前2時過ぎだった。
そこから、1時間おきに目が開いてしまう。
眠いのと足が痛いのとで、睡眠と覚醒のせめぎあい。
午前5時、隣のベッドがごそごそいいだしたので、こちらも起きる。
まだ、病室も外も暗いので本は読めず。
(今回は講談社現代新書「性的なことば」だけを持ち込んだ。)
パソコンを開いて、腎生検を検索してしまう。
患者の体験談をいくつか読む。読まなきゃよかった。
腎生検って、「じんせいけん」と読むのだが、一発では漢字変換されない。
「じんぞう・なま・けんさ」と入力して、余計な文字を削除している。
なま・けんさ。戦慄の文字面である。

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◆6時45分。病室の窓から朝焼け。戸井・鉄山方面の稜線。

7時、体重測定。89.6kg。昨日の朝の自宅での計測より増量。
これは体重計の違いと、自宅では素っ裸で測るからだろう。
あと、今朝は用便を済ましていない。
少しのストレスでも便秘になるたちなので。
朝食抜きなので、血糖関連の薬以外は服用してしまう。
歯磨き、洗顔、頭拭き。ほんとうに頭部は坊主にしてから楽になった。
ベッドまわりをいったん整理。手術後は24時間ほど身動きできないため。
パソコンその他のポジションを確認しておく。

はぁぁ、糖尿病入院のときは気楽だったなぁ。

8時前、血圧測定。169の112。高い。
これはあきらかにストレスだろう。
看護師長にシャワーを浴びて良いか聞く。
本来の使用時間は9時からだが、手術前ということで許可をいただく。
誰かに決裁を仰がなくちゃ動かないものは、
ダメだろうか、と悩む前に、口に出してお願いしちゃうのがいちばん。
たとえば、自分は病気じゃないだろうか、と悩んでいるあなた。
悩んでも考えても、僕らは診断も治療もできない。
とっとと病院へ行って、診断をつけてもらったほうが気楽です。

五稜郭病院では、入浴は午前午後で男女入れ替え、シャワーはほぼ自由に。
なんて恵まれた環境なのだろうか。

排便。なかなか快調に出た。
いま体重測定したら、さっきより500gは軽いはずだ。
8時半、検査担当の医師がベッドに来る。
また違う先生だ。不安にはならないけど、ちょっと混乱する。
そのつど、痛いのコワイんすけど、よろしくお願いします。と頭を下げる。
「手術後、1時間は絶対安静で。
 そのあとは、トイレに車イスで行けますから。
 基本はベッドで仰向けです。」
おお、ありがたい。昨日の嘆願が通じたようだ。
これで少しストレスが減った。

まだ検査まで時間があるので、ひと仕事しようかと思ったが、
いまいち手につかないので、iPodで音楽を聴きながらストレッチ。
さ、あと30分。
看護師が来て点滴を開始。これは化膿止めのはず。
「検査はあっという間ですから。」
そうあってほしいものだ。
立て続けに、医師の回診。また、別の医師が来た。
「検査これからですね。がんばってください。」と言って去る。
がんばれ、か。まぁ、他に言い方がないよな。

なんだか左腕が冷たいなぁと思っていたら、点滴の薬液が漏れてるじゃん。
看護師に伝えると、「あらショック」と。俺もショックだよ。
処置し直しているときに、別の看護師が来て、30分ほど遅れると伝言。
「ひとつ前の検査が手こずっているみたいです」
ああぁ、やっぱり手こずることがあるんだなぁ。
手足に嫌な汗。それなりの苦行。

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◆手術室へ移動直前。ベッドの上から窓からの風景を撮す。良い天気だなぁ。

11時、そろそろ行きますよ、と看護師。
覚悟を決める。うそ。逃げ出したい気分。
病室のベッドのまま手術室へ移動していく。
思いのほか移動速度が速く(寝転がっているので体感速度が速い)、
高速でコーナーにつっこむから、思わず笑ってしまう。

【手術中】の赤ランプをぼんやりと見ながら(メガネを外してたので)手術室へ。
SPITZ「涙がキラリ☆」を女性ボーカルでカバーした曲が流れていた。
好きな曲なので嬉しい。
青系の手術衣をつけた看護師・医師にあいさつされる。
テレビでしか見たことがなかった7つ目のでかい照明に震える。

手術台にうつぶせになって、まずはエコーで腎臓の位置を確認。
ぐりぐりと機器を押しつけられるも、なかなか腎臓が見えてこないようだ。
「深い。」「8cmくらい。」「ここか。」「うん。」「あれ?」
とかなんとか会話が聞こえてくる。
このまんま、腎臓が見つからなくて、検査延期にならんだろうか。
もうちょっと痩せてから来てくださいね。とか。
本気でそんなこと考えていた。逃げ出したい気分がつのるつのる。

10分ほどして、熟練した医師の手で腎臓は発見されたようだ。
てっきり(勝手に)右後ろを刺されるかと思っていたら、左に刺しますと宣告。
そっか。腎臓ってふたつあったっけ。
点滴が追加される。手のひらも足の裏もびっしょりと汗。
背中全体を消毒される。いよいよ来る。
「それでは、腎臓なんたらかんたら術式を始めます。よろしく。」
まずは局所麻酔。「プツっと痛いですよ。はいプツ。」と注射。
刺された瞬間は少し痛いが、すぐに麻酔が効いてくる。
ふたたび一瞬痛くなり、また痛みがすっと引く。
看護師が「痛いですよね。奥まで麻酔を効かせてますから。」とフォロー。
背中を撫でてくれたのが嬉しかった。
これ系の痛みは、うん大丈夫。がまんできる。
恐れているのは、腎臓に針を刺すという想像しがたい、
なんかこう、ぞわぞわするような痛みというか感触なのだ。

「いま痛いですか?」。医師があらためて聞く。大丈夫です。
「では、三回くらいパチンッという音がしますが驚かないでください。」
腎臓の組織を採取するための針が刺された、らしい。感覚ナシ。
エコーの機器を押し当てつつ狙いを定める。
「ではいきますよぉ」。来る。来る。来る。
パチンッ。
あれ、痛くねーや。圧迫感もナシ。
いやいや、角度を変えると痛みがあるのかも。
しばしごそごそとしたあと、ふたたび「いきます」の声。
パチンッ!
おろ、痛くねーぞ。手足の汗がひっこみ始める。
パチンッ!
はい。おしまい。
針を刺した部分をぐいぐい押して止血。

「すんません。質問しても良いですか?」
「どうぞぉ。」
「あの、やっぱり太っていたから、腎臓が見つけにくかったんですか?」
「いいえ、筋肉のせいですね。筋肉が厚かったので。」
へー。そんなはずないのに。ものかきとして恥ずかしいな。
「脂肪は?」
「いや、脂肪もありますが。」
「くくく。」
という会話をして手術室を出る。
手術中に頭にかぶせられた帽子を記念にください、と頼んだら
「血液が付着している可能性があるので。新しいのを差し上げますね」
と新品をもらう。コレクションにしよう。

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◆手術中にかぶっていた帽子(同型)。クラゲみたいだ。

病室に戻ったら12時10分すぎ。約1時間の出来事。
なんだか疲れて、ヘッドホンで音楽を聴きながら昼寝。
うつらうつら。検査が終わって、ほっとして気分がよい。
緊張が解けてくると、じわじわと足の痛みがぶり返してくる。

15時20分、看護師が昼食を持ってくる。
「ベッドを持ち上げますね」。説明なしに動かし始めるので、
枕元の本やら携帯やらがドサドサとずり落ちる。
約70度くらいまで身を起こし食事。
「点滴の針は後で抜きに来ますから。邪魔でしょうけど食事してください。」
なんだよ。抜いてくれよ。すぐに。刺さってるだけでストレスなのに。
なんだか血が逆流してて、あんまり良い気分じゃない。

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◆ご飯(おにぎり2個180g) 白身魚カレー風味揚げ ホウレン草のソテー 千切りキャベツ(ドレッシング) サツマイモの煮物
◆679kcal タンパク質15.8g 脂質22.1g 塩分1.3g

米と芋か。やっぱり炭水化物が多めのメニューに感じるな。
芋は残して、おにぎりも2口ほど残す。
味付けはちょうど良い。甘すぎず辛すぎず、調味料に頼らない味に感じる。
さて、食事終了。
こちらは身動きが取れないので、あとで来る、と言った看護師を待つ。
20分ほどして担当の看護師。
「ばたばたしてて。遅くなりました。」
仕方がないことだけど、
できれば点滴の針や管から解放された状態で食事がしたかったよ。

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◆こういう状態。

食後、このブログの続きを書き始める。
1時間ほどしてお尻が痛くなったので、ベッドを倒して姿勢を変えてもらおうと思い
ナースコールを探して愕然とする。手元にないじゃん。手が届かないじゃん。
あーっ、もーっ、これくらい配慮してくれよ。
お隣のご家族に声をかけようかとも思ったが、
なにやらガンの転移を告知されたらしく家族会議中だもんなぁ。
見回りも来ないし。夕食の配膳までガマンだなぁ。

17時前、北日本海運の高橋さんから電話。
「サイトの更新を・・・」
「実は入院してまして」
「うそ? 糖尿で?」
「いえ、腎臓の検査入院なんですけどね。」
「大丈夫なの?」
「いや、もう、呑みに行きたいっす。」
ルール違反だが、ベッドの上で小声で会話。許せ。

続けて、事務所お隣の星野さんから電話。
「あれ、電話は通じるんだ。」
「いやいや、手短にお願いします。」
「LANケーブルを持っていこうか?」
「あー、明日には退院するんで大丈夫です。」
持つべきものは隣の社長である。

18時、夕食。さっき食べたばかりだけど、片づかないので食べてしまう。

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◆ご飯(180g) おでん おひたし(もやし) サラダ(レタスとミカン) ゼリー(150kcal)
◆649kcal 11.6g 脂質15.9g 塩分1.1g

ゼリーは残して持ち帰ることにする。ゼリーのカロリーで、おでんを1つ増やしてほしい。
お向かいのお膳を見ていて気がついた。
俺には汁腕がないんだね。なるほど。そいつで、さらに塩分を抑えてたんだ。
ご飯をあましてしまうのも、そこに要因があったようだ。
でも、味噌汁はほしいなぁ。

あー、足が痺れる。
手術した箇所は、いまのところ特に痛みもナシ。
その辺は鈍感で良かった。

つーわけで、今日はここまで。
明日まで安静にして、朝の検査で出血などなければ午前中には退院。
夕方には取材アポイントも入っているし、順調に回復しろよ、俺の腎臓。


ツイッター経由で励ましのメッセージをいただいた皆さんに感謝。
腎生検による検査入院、初日の続き。

14時半、病棟2階まで降りてレントゲンと心電図の検査。
どちらの技師からも「入院中ですよね?」と確認される。
寝間着(病衣)じゃないからだろう。
ちなみに、病衣はレンタルで1日70円。LLサイズにした。

ノートパソコンを移動式のテーブルに置いて、
ベッドに座って仕事することにした。これは良い。
これだと、お尻がかなり楽だ。坐骨神経痛にはパイプイスは辛い。
中央病院では貸してもらえなかったんだよね。
ま、仕事したいから、なんてのは病院の備品を借りる理由にならないけど。

退院直後に〆切が控えている道新「葬儀特集」の下調べ。
病棟にあるロビーから、納棺師に取材アポイントを入れる電話。
ちょうど仕事に取りかかるところのなで、後ほど折り返す、と言われた。
入院中なので、とは言えないので留守電への伝言を頼む。
なんとなく、複雑な気分になる電話だ。


16時前、腎臓内科の担当医師が来る。あれ、女性だ。
外来の先生と違う。理由を尋ねたら、入院中はチーム制なんだそうだ。
痛みについて質問。
「個人差ですが、泣きうめくほどの患者さんはいませんでしたよ」と。
医師と言えども、すべての検査を経験しているわけじゃないんだよね。
詳しくは検査担当の泌尿器の先生に聞いて、とのこと。
むかし、「新しい単位」とかいうテレビ番組で、
痛みの統一単位「hanage」ってのがあった。
鼻毛を抜く痛みを1として算出する。
医師に「鼻毛を抜くのと比べたら、どれくらい痛いですか?」
と聞いたら、冷たく笑ってわかりませんと言われた。気持ち良い。
鼻毛を抜くのが趣味なので、鼻毛の痛みには耐性がある。

ちょうど、前回の糖尿病入院のころから、
下半身の痛みや痺れが気になりだした。
最初は、入院中にパイプイスに座って仕事しすぎたのが原因かと思っていた。
かなりの頻度で整体に通ってみたが、症状は改善しない。
そんなわけで、10月くらいに函館中央病院の整形で診察を受けた。
以前、たまたま病院内で橋本院長(整形が専門)とすれ違ったとき、
坐骨神経痛が辛くて、と言ったら、診察に来なさいと言われていた。
  院長は飲酒番組の視聴者なのだ。
で、レントゲンとかMRIを撮影して、ようやく原因が特定された。
胸椎後縦靱帯骨化症・胸椎黄色靱帯骨化症。OPLL。
病気が進むと特定疾患(いわゆる難病。公費負担医療)となる。
とにかく、僕の場合は寝転がる姿勢になると、
両足首から下が猛烈に痛む。ふだんも痺れている。

明日、手術後は腎臓の止血(寝っ転がって圧迫することで止血)のために、
仰向けで絶対安静にしてなくちゃいけない。
24時間も。こいつは辛い。
自由に姿勢を変えられる普段でも、ひどい時は痛みで眠れないからね。
医師に、その点について相談。
あるていど身を起こすことは可能だと言われる。
痛みがひどい時には、痛み止めを投与できるそうだ。
ちょっと、痛み止めの効果を体験してみたい気もする。


16時ころ、病院の薬剤師が薬の説明に来る。
だいぶ分厚くなった自分の病歴ファイルを取り出して、
調剤薬局からもらって保存している薬の説明紙のページを開くと、
「高山さんは薬の勉強もされているようで」とお愛想をもらう。
というわけで、通り一遍の説明ではなく、
もう少し薬が効くメカニズム的なことも説明してもらった。

αグルコシダーゼ阻害剤(食後の高血糖状態を抑える薬)である
ベイスンOD(ジェネリックだとボグリボースOD)の説明がおもしろかった。
「これ、すっごくオナラが出るんですよね」と話をふると、
そうなんですよ、と食い付いてくる。
この副作用は、薬が効いている証拠なんだと、初めて知った。
なるほどなるほど。
「どれくらいオナラ出ますか? すごく興味があります。」
素晴らしき職業意識。
男性にオナラの回数で言い寄られるとは思ってもみなかったが。


17時、検査(針を刺す)担当の医師による面談。
明日は10時半くらいになりそうだ。
口頭と文書による検査(医師は手術と言っていた)のリスク説明。
やっぱり、痛みについての質問をしてしまう。
「皮膚は5ミリほど切開します。
 そこから針を刺し、腎臓から4本ほどの組織を採取します。
 腎臓に針を刺すときに、痛みを覚えるようです。」
「けっこう痛いですか?」
「うーん。痛いというか、押される感じと表現する人が多いですね。」
ううううううう。もう覚悟しなくちゃ。
俺はぜったいに出産できねーな。ほんと。
でも、それなりのお金を払うんだ。
しっかり検査していただいて、はっきり腎臓の状態を調べてもらおう。
はぁ。それにしても、糖尿病発覚以来、ずいぶんと体に投資してるなぁ。
ちゃんと回収しなくちゃ。


隣のベッドのおじさんが、しきりにメジャーで病室内を計測していた。
入り口の広さや高さ、ベッドの間隔とか、ひとしきり測っていた。
なんだろ。そういう仕事の人なのか。
まぁ、こちらも一日中、病人らしくない格好で、
パソコンをべったり抱きかかえてるんだから、不思議さでは引き分けか。
そのおじさんがカーテンを少しめくって、
「これどうやんだべ。若いもんならわかるべ」と声をかけてくる。
手に握った携帯電話を渡される。画面を見ると、EZアプリが起動されかけてた。
「これは切るのボタンを押せばいいんですよ」とポチ。
入院病棟では、患者同士のコミュニケーションは大切。
いちど会話しておけば、小さな物音レベルではイライラしなくなる。

患者と看護師の会話に笑ってしまう。
「痛み止めをもっと大っきなやつにしてくれや。」
「効き目は大きさ関係ないから。」
「あんまり効きすぎれば、明日起きないんでないべか。」
「大丈夫ですよ。ちゃんと起こしますから。」
「そのまんま、上の方にいっちまうべ。」
「心電図も付けてますから、大丈夫です。」
悲壮感がありつつ、でも笑える会話。看護師さんの訛りが良かった。

やっぱり、日が長くなったなぁ。
18時、夕飯。

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◆ご飯(180g) 鶏から揚げ 大根の酢の物 からし菜和え ゼリー
◆702kcal タンパク質14.9g 脂質17.0g 塩分0.9g

から揚げ。極小が2個だけど、嬉しい。ゆっくり味わう。
ご飯が多い。ふだんは150g(3単位240kcal)なので、たっぷり感あり。
まだ、三食ぜんぶを食べていないから断定できないけど、
同じ社会福祉法人が運営する函館中央病院と五稜郭病院だけど、
食事内容の方針が違うのかもね。
中央病院では、おかずの量(または品目)が多かった印象。
五稜郭病院では、お米をしっかりたべて、おかずからの塩分摂取を控える作戦か。
もしかすると、僕の食事が塩分軽減メニューになってるからかも知れないが。
ゼリーは150kcalもあった。残して冷蔵庫へ。


夕食後、ばたばたと電話。病室とロビーを行ったり来たり。
寝間着に着替える。楽だな。

19時ころ、病棟の看護師長が来る。
「はじめまして。●●です。今日一日、なにか不安に感じたこと、
 聞き忘れたことなどありますか?」
丁寧な看護だ。
そうだ。たしかに、聞き忘れていたことがあった。
「手術後の排尿と排便はどうするんでしょうか?」
カテーテルとかイヤだな。
「尿は尿器(尿瓶だろう)にしていただきます。
 ご自分でも良いですし、私たちが介助することもできます。」
いやーん。思わず手で顔をふさぐ。
「排便は落ち着かないと思いますが、
 ベッドの上で便器を差し込んでお願いします。」
あー、そっかー。24時間だとガマンしきれんよなぁ。
「心配ですよねぇ。医師と相談の上で、
 排便の際だけトイレまで車イスで移動できる場合もありますので。」
「あっ、それ強烈にプッシュしてください。」
「わかりましたよ。」

いや、些細なことだけどね。あらためて、人の尊厳とか考えたり。
健康が一番だ。いろんな方面で。

携帯電話の専用イヤホンを忘れてきちゃった。
ワンセグでテレビを見ようと思ってたのに。失敗した。
テレビカードを買うのもしゃくなので、早く横になることにする。
明日はブログを更新できないかも知れないので。
続きは、たぶんツイッターで。
手術中とか実況できないかな。俺の不安と痛みを感染させてやる!
迷惑? ですね。

そういや、ツイッターついでに。
今日の午前中、函館のタウン誌「JAM」の編集者が、
来月号(3/20発行)からフリーマガジンになる、とつぶやいていた。
英断であり、正解だと思う。
「紙」という媒体を(延命ではなく)きちんと活き(生き)残し、
かつ今以上に楽しくやっていこうという決意。
「JAM」の進路には未来が見える。
硬直化しない思考と小回りのきいた決断に拍手。

昨夜は、なんとなく修学旅行の前の日気分だった。

バレンタインにチョコをもらったのは小学2年生が初めてだ。
ここ数年、毎年きっちりチョコを贈ってくれるのは、
唯一、義理のお母さんのみである。妻からだってもらってないのに。
ただ、毎年だんだんヒネったチョコになってきた。

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◆薩摩焼酎チョコ。日本酒&梅酒ボンボンもいただいた。。

明日から入院だし、ぜんぶ食べちゃう。
いい気味だ。
鼻血も出さずに、26時ころ就寝。


【入院日記リターンズ】

妻の電話で起床。体重89.3kg。
ここしばらく自宅に籠もっていたので、少し多めの体重。
チョコも食べたしな。
朝食は食パン1枚とキャベツの千切り。麦茶。

10時、相互タクシーを呼んで函館五稜郭病院へ。
移動中、取材のアポイントを取るために、葬儀社へ電話。
これから入院なので水曜日の夕方以降でご都合ありますか、と聞くと
社長に「なんだ。飲み過ぎで入院か?」と笑われる。
飲酒番組を見ているそうだ。おそるべしNCV。
退院予定直後の夕方にアポイントを取る。
運賃1490円。ちなみに、タクシー代は医療費控除されない。

10時20分、五稜郭病院で入院受付。
受付の男性に、「いつも見てますよ」と耳打ちされる。
げにおそるべきはNCV。
昨夏、函館中央病院に入院したときも、こんな感じだったな。
デジャヴを感じた。

病棟から出迎えの看護師。男性。
看護師をめざした動機ってのを、こんど聴いてみたいもんだ。

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◆本日の担当看護師。布施くん。撮影許可済み。爽やか好印象。

6階正面側の病室。4人部屋。
窓からの見晴らしは良い。ただし、眼下に広がるのは
雑然とした住宅街なので、景色が良いわけではない。
五稜郭病院では、ノートパソコンなどの小型電子機器を正式に持ち込める。
(持ち込み料が1日32円かかる。)
いつかのどこかの病院のときとは違ってコソコソしなくて良い。
LANケーブルの差し込み口があった。
無料でインターネット回線につなげるとのこと。
ケーブルを用意してくれば良かったな。
(このブログはPHSの64k回線でアップしています。)

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◆今回は2泊3日なのでオフィスにはしません。
 明日は身動きできないし。ちなみに、面会謝絶でヨロシク。

血圧測定、134の84。俺にしては低い。
12時、昼食。
函館中央病院よりも、横長のトレーに乗せられた料理。
メニューと栄養素が書かれた紙が添えられている。素晴らしい。
糖尿病の教育入院なんかでは、
食事の意味を知りつつ量に慣れるってのが重要だから、
こういう丁寧な配慮はたいへん参考になると思う。
今回は糖尿病での入院ではないが、
1日23単位(1840kcal)であることは伝えてある。

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◆ご飯(180g/やわらかめ) 焼き魚(サバ) コールスローサラダ なめこおろし和え フルーツ
◆537kcal タンパク質13.3g 脂質14.4g 塩分1.1g

昼食後ちょっと病棟を探検。
病室ごとに洗面台があるんだな。差額ナシ病室だが随分快適。
病室入り口には名札なし。ま、これは現代のトレンドだろう。
中央病院では氷が使い放題で、これまた贅沢気分だったな。
(これは入院仲間で同意見多し。)
病人はそれくらいで嬉しくなるんだから、ここはホテルなみだ。
もちろん、宿泊費は高額ではあるが(看護費込みだけどね)。


さて、ここで少しばかり病状解説。
糖尿病に関しては、詳細を別記事に譲るが、
最新の検査結果ではヘモグロビンA1c5.7%という数値を記録。
奇跡の治療効果で、数値的には糖尿病ではなくなった。
(もちろん治ったわけではない。これからも治療は続く。)
じゃあ、なんで入院すんのさ。

今回は腎臓。こんどこんど、と逃げていた腎生検での入院。
詳細体験記は後日ブログに書くつもりだが、
腎生検とは簡単に言えば、背中からプスッと針を刺しまして、
さらにぐいぐいと腎臓まで差し込み細胞を採取する検査。
局所麻酔でおこない、止血のために約1日の安静が必要となる。
ずっと逃げていたのは、なんだかとっても痛そうだから。
腎臓には数カ所にわたって針を刺し込むらしい。

糖尿病の発症(たぶん発症は数年前だと思うけど)以後、
いろいろ調べたら、いろいろ病気じゃないか、ってことがわかった。
その一つが腎臓病の疑いだった。症状としてはタンパク尿。
糖尿病の合併症として腎臓病がある。
放置しておくと、腎臓の機能が低下して、最終的には透析となる。
糖尿病が重症(ヘモグロビンA1c12.7%)だった当時(たった半年前だが)、
僕のタンパク尿は+4を示していた。
現在、糖尿病と高血圧の治療が進み、+1〜+2となっている。
いくつか抱えた病気(しかもそれらは並行的に治療できない)のなかで、
糖尿病が落ち着いたので、お次は腎臓ということに。

腎臓に関しては、糖尿病の合併症かもしれないし、
実は昔から抱えていた症状なのかもしれない。
先日、実家で父母と話をしていて、
小学生のころから尿検査に引っかかっていたことを思い出した。
いつもタンパクが+2くらいで再検査だったんだよね。
で、親は近所の泌尿器科に連れていくんだけど、問題なしと言われてた。
そういえば、大学の健康診断でも引っかかって、腎臓の専門医を紹介されたな。
何度か通ってあとで、「ちょっと痛い検査をしてみないとわからないね」
と言われて、怖くなって通院するのを止めちゃったけど。

そういうわけで、腎臓がどうなっているのか検査することになった。
主治医である函館中央病院にWs医師から、
同じ系列の函館五稜郭病院の腎臓内科に紹介状がまわり入院となった。
ちなみに、検査のための手術は泌尿器科(外科系)で、
腎臓そのものの治療は腎臓内科なんだって。
腎臓に関して詳細な診断を得るためには、
この物理的かつそのまんまな検査(腎臓に針を刺す)をしなくちゃ、
予測さえつかないものだそうで。
逃げても無駄ということ。

このあと、明日の手術について医師から説明があるようだ。
寝間着に着替えるタイミングが。早く来ないかな。
陽当たりが良くて眠くなる。後頭部が日焼けしそうだ。

14時、採血。
これからレントゲンと心電図の検査に行ってくる。

プロフィール

高山潤
函館市および道南圏(渡島・檜山)を拠点に活動するフリーランスのライター、編集者、版元、TVディレクター、奥尻島旅人。C型肝炎患者(難治性・HCV・2011年3月から抗ウィルス治療を開始し、翌年2月に寛解するもウィルス再燃、2014年10月からインターフェロン・リバビリン併用療法で再治療、2015年9月ウィルス消滅で寛解)、2型糖尿病患者(慢性高血糖症・DM・2009年6月より療養中)。酒豪。函館市出身(第一次オイルショックの年に生まれる)。父母はいわゆる団塊世代。取材・執筆のテーマは、民衆史(色川史学)を軸にした人・街・暮らしのルポルタージュ、地域の文化や歴史の再発見、身近な話題や出来事への驚きと感動。詳しくはWEBサイト「ものかき工房」にて。NCV「函館酒場寄港」案内人、NCV「函館図鑑」調査員(企画・構成・取材)。


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