2016年12月26日(月) 入院18日目

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6時半起床。そのまま布団をかぶりだらだら。
入院をしていても月曜日は憂鬱なのかもしれない。
便通なしのまま体重測定98.85kg。がっかりの300g増。
 昨日こっそり汁粉を食べていなければ。
 自宅から戻ってくるときに、ちゃんと歩いていれば。
 夕食にサラダを追加して食べていなければ。
 などと、後悔の蓄積が体重に反映されるわけで。
明日の計測に期待しよう。退院までに98kgは切りたいが。

さてこそ朝食。


米             195g(半分残す) 2単位:160kcal
焼き魚(カラフトシシャモ) 2尾 1単位:80kcal
味噌汁(豆腐とネギ)    1杯 0.5単位:40kcal
白菜炒め(挽き肉入り)   1皿 1単位:80kcal
とろろ芋          1杯 0.5単位:40kcal
牛乳            180ml(飲まずに保管)
ふりかけ          1袋(使わず)
【5単位:400kcal 7時50分】

シシャモは子持ちでした。
あんなにひょろっとしているのに、2尾でしっかり1単位80kcalなんだな。

この「1単位」という表現は、
糖尿病の食事制限(食事療法)でおなじみの目盛りだ。
1単位とは80kcalであることを示している。
たとえば、お米(炊いたご飯)50gが1単位、つまり80kcalとなる。
家では0.1g刻みで計測できるスケールを使っているが、
なれてくると自分の目がスケールになって
盛りつけられたお米を見ただけで単位数(カロリー量)がわかるようになる。
コツはちょっと多めに見積もるということ。
日本人の食事はお米が基本だから、この単位にしたと見聞きした記憶がある。
たしかに、もうちょっと食べたい、とシャモジですくう量が、
だいたい50gなのでわかりやすい。

香川芳子 編『七訂食品80キロカロリーガイドブック』(女子栄養大学出版部)
 これは最新版。ぼくが最初に購入したのは『五訂』版だった。
 五訂とか七訂とかは、食品のカロリー量を収載した報告書
 『日本食品標準成分表 2015年版(七訂) 』に由来する。
 いま気がついたが、この報告書は厚生労働省ではなく文部科学省の所管なのね。

吉田美香 著『簡単!食品カロリー早わかりBOOK―』(主婦の友社)
 こちらは五訂準拠なので版が古いが、いまでも充分に役立つ。
 たぶん最新版の類似書もあるだろう。

これらは最初の入院直後に購入した書籍。
食材ごとに1単位80kcalの大きさが写真で紹介されていたり、
調理で使う実用量(1個・1尾・1杯・1人分など)のカロリーだったり、
おりにふれてぱらぱらと本をめくっていると、
お米以外の食材も適正な分量が自然と身についてくる。
それをふだんから活かせるかどうかは、
ぼくが身をもって実践の難しさを証明しているわけだが。

食材のカロリーをより手軽に調べる(だけ)なら、
こういうときこそインターネットとグーグルの出番である。
まず、グーグル検索の(おそらく)基本機能として、
おもな食材のカロリーが表示される。
さらに、ほぼどんな食材でも、しかも実用性の高い単位で、
カロリー情報を提供してくれるサイトがある。
初回入院時(2009年)にはすでにあったので、息の長いサイトである。

糖尿病の重症度、身長と体重、年齢・性別・日中活動量なども勘案して、
患者それぞれの適正なカロリー摂取量が決められている。
例えば、ぼくが初めて入院したときは23単位1840kcalという指定だったが、
今回は主治医と相談をして21単位1680kcalにしてもらった。
毎日の記事の最後に1日の総摂取カロリーを記載しているが、
そこからもわかるように、わざと指定の食事量から減らしている。
 入院すると意識が変わるので、それほどムリには感じていない。
 「せっかくお金を使って入院しているのだから」的な感覚。
具体的には、ほぼ毎回ご飯を半分(4単位→2単位)残すという方法で。
これはもう単に、早く体重を減らしたいという焦りからである。
お仲間の皆さんにはおすすめできない。
とくに、低血糖症状を起こす薬を飲んでいる人は厳禁だ。
ただ、慣れてくると自分でいろいろ工夫をしたくなってくるものなのです。
飽きてしまって途絶や諦観してしまうよりは、
すこし間違っていても探求する方が前途は明るいと思うのであります。


9時、血圧測定117/70。
看護師に「血圧が下がると、日常でふらつきを感じる」と伝える。
ふーんという顔をされて、頻繁に感じたらまた伝えて、と言われる。
どこからが頻繁になるのだろうか。よくわからない。
ただ、血圧が低くなると登場してくる症状ではある。

はたして昼食。


エビピラフ         195g(半分残す) 2単位:160kcal
チキンカツ         1個(衣は剥がす) 2単位:160kcal
大根サラダ         1皿(野菜はカロリー計算せず)
牛乳            180ml 1.5単位:120kcal
【5.5単位:440kcal 12時25分】

たしか、小学校か中学校の国語の教科書に、
ピラフとはなにかを説明する文章があったような記憶があるが。
どうだったかしら。

献立表ではメンチカツだったが、かじってみるとチキンカツだった。
肝心の衣がべっとりとしていて、
20時過ぎのスーパーの総菜コーナーにある半額の揚げ物感がたっぷり。
喜びを感じないものからカロリーを摂取するのは悔しいので、
衣をぺろりと剥ぎ取って食すことにする。
中から出てきた鶏肉の不自然なカタチに驚愕しつつ食べる。
なにか見てはいけないものを白日の下にさらしてしまった感じがする。

13時11分、待望の便通あり。
ありがとう。ありがとう小腸、ありがとう大腸、ありがとう肛門。
刺激の少ない毎日を過ごしていると、
ほんの些細なことに幸せや達成感を強く感じるようだ。

14時40分から管理栄養士さんによる栄養指導。
以前は毎月の診察のたびに指導を受けていたのだが、
主治医が変わり懇意の管理栄養士さんもご退職されてしまって、
指導を受けることがなくなってしまった。
今回は新たな病気も加わったので、
あらためて指導を受けたいと、こちらから主治医に申し出た。

管理栄養士の役割でイメージしやすいのは、
病院や学校での給食(集団への食事提供)を、
とくに栄養という観点に配慮しながら管理する仕事だ。
メニューやレシピづくりということだろう。
また、個々(患者などの相談者)に対して、
栄養状態を把握した上で健康的な食事内容を指導する仕事もある。
病院や保健所で活躍している管理栄養士はこちらの仕事がメインのはずだ。
病院内においては、すべて医師の指示のもとにおこなわれる。

この病気をきっかけに、何人かの管理栄養士と知り合いになって、
一緒に仕事もさせてもらったりもしたが、
どの方もコミュニケーション能力がすごく高いようである。
食事は生きるための基本中の基本の活動だ。
誰もが食べるし、食べることは生きることであり、楽しみでもある。
だからこそ、ここに「指導」するのは難しいことではないかと思う。
病気のことを考えるとこれは控えてください、
栄養面からはお嫌いでも頑張って食べてください、
などと言われてハイそうですかと素直に従う人は大人も小人もまれだろう。
そういう意味では、説得力をもって(どうにか言いくるめて)
健康的な食事(それは概してつまらない食事内容である)をさせるためには、
相当な対話スキルが必要だと思う。
今回もそんなことを感じながら管理栄養士さんの話を聴いた。
また、なにか仕事につなげられないかな。
おもしろくて役に立つという切り口で。絶対に需要はあるんだよね。

今回の栄養相談でいただいた格言をひとつ。
「おいしい、ちょうどよい、その一歩手前の塩加減」。

栄養指導が予定よりも長引いたので、
今日の散歩(運動療法)はナシということに。小雨模様でもある。
もうすぐ大晦日と思えないほどの外気温だ。
あの雪はすっかり消え去ってしまった。

いかにも夕食。


米             195g(半分残す) 2単位:160kcal
ホッケの幽庵焼き      1皿 1.5単位:120kcal
フキの油炒め        1皿 1単位:80kcal
のり佃煮          1袋(使わず)
牛乳            180ml(隠し在庫より) 1.5単位:120kcal
【6単位:480kcal 17時50分】

「幽庵焼き」というのは、
醤油と酒とみりんのたれに漬け込んだ魚を焼いた料理だそうで。
江戸時代の茶人が考案したレシピのようだ。
魚があんまりおいしくないので、その魅力は伝わってこなかったが。
幽庵の感動を共有してみたかったね。それはまたこんど。


さて、今日の栄養指導で入院中の用事はおおむね完了した。
今後の治療方針について主治医と話し合って、
あとは次回の診察予約を決めて退院するだけである。
実際ところ明日にでも出所してしまって良いのだが、
せっかくの残りの2日半を有意義に使いたいと思っている。
仕事以外で。

入院の効用は、内科的・外科的な治療だけではなくて、
いつもとは違う流れの時間のなかで「内省」できることではないだろうか。
だから、ベッドに寝転んでテレビばかり見るのはお金と時間の無駄だ。
入院したからこそできることを、それぞれに見つけるべきだと思う。

【本日の食事量総計】
18単位:1440kcal(設定値:21単位1680kcal)

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プロフィール

高山潤
函館市および道南圏(渡島・檜山)を拠点に活動するフリーランスのライター、編集者、版元、TVディレクター、奥尻島旅人。C型肝炎患者(難治性・HCV・2011年3月から抗ウィルス治療を開始し、翌年2月に寛解するもウィルス再燃、2014年10月からインターフェロン・リバビリン併用療法で再治療、2015年9月ウィルス消滅で寛解)、2型糖尿病患者(慢性高血糖症・DM・2009年6月より療養中)。酒豪。函館市出身(第一次オイルショックの年に生まれる)。父母はいわゆる団塊世代。取材・執筆のテーマは、民衆史(色川史学)を軸にした人・街・暮らしのルポルタージュ、地域の文化や歴史の再発見、身近な話題や出来事への驚きと感動。詳しくはWEBサイト「ものかき工房」にて。NCV「函館酒場寄港」案内人、NCV「函館図鑑」調査員(企画・構成・取材)。


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