2017年12月2日(土)糖尿病・腎臓病での入院 2日目

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 寝不足で頭が痛い。横臥よりも座っている姿勢の方が痛みが和らぐので、そのまま眠ろうと努力するものの成功せず。ため息とともに床を離れる。6時半、カーテンを開けると雪がずんずん降っていた。もちろんたっぷり積もっている。

 7時、ターゲス。6回目の採血。昨日の準夜勤の男性から、夜勤の女性看護師に交代している。左腕は痛いと伝えたら、ちゃんと右腕から採血してもらえた。針の刺し直しもなし。さすが。


 体重測定103.3kg。昨日、入院直後の測定では106.1kgだったが、それは朝食をしっかり食べた後だったので。昨年の入院では、入院時 105.9kg → 退院時(21日後)97.95kg。今回は95kgあたりを入院中の減量目標とする。


 7時45分、朝食。


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◆ごはん195g、玉子焼き(甘め)、味噌汁、ササゲの炒め物(病院給食の定番)、春雨サラダ、ふりかけ、牛乳(またも在庫へ)。6単位480kcal。


 今回の入院でも、ごはんの分量が多い。これは本来、フルーツで摂取するはずのカロリーを、アレルギーで果物を食べられないため、ごはんに置き換えているからだ。食べる楽しみが目減りしてしまっている。柑橘系は食べることができるのだが、いまだかつて一度も饗されたことはない。


 9時、血圧測定140/70。まだ落ち着かない。

 昨夜はよく眠れなかったので、食後に眠気が襲ってくる。ベッドに横になるものの、やはり首や肩に痛みが出て眠れない。仕方がないのでベッドに座って、壁に寄りかかって背筋を伸ばしていたら、痛みが和らいできた。そのまま、うつらうつらと1時間ほど座りながら眠る。ときおり身体が左に倒れそうになりながら。


 12時、今朝までのターゲスでの採血結果を受けて、随時血糖(食前後の血糖値)を計測していくことになった。はじめて指先にプツリと針を刺して、にじみ出た血を測定器にひたす。血糖値414mg/dl。バカ高くて笑ってしまう。笑えない状態だけど。ということで、人生初となるインスリン注射。ノドの奥がズドーンと落ち込んでいくような感覚。なんだろうこれは。

 入院中の食事療法と強化インスリン療法(インスリンを投与することで本来インスリンを分泌する膵臓を休ませる)の結果によっては、今後はインスリンの自己注射が始まるかもしれない。とりあえず、日数をかけて治療に励むしかない。


 12時20分、お昼ごはん。外は雪が降り続く。


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◆ごはん195g、豚肉煮(ごはんにかけて丼めしに)、煮豆腐、おひたし。7.5単位600kcal。


 13時15分、外出届を提出。病室を抜け出して、正面玄関でNCVのディレクターと待ち合わせ。ピックアップしてもらって、函館本町の飲食テナント施設「五稜郭ガーデン」にある「NCV オープンスタジオ・ザ・フラッグ」へ。ここで来週配信される「函館図鑑」のナレーションを録音。テーマは「木彫り熊」。

 それにしても、五稜郭ガーデンはお寒い状況だ。人の気配がないので、スムーズに録音できるくらいに。すでに廃墟感が漂い始めている。少なからず補助金だか助成金という名の税金が投入されているはずだが。やりっぱなしでオッケーなら、こんな楽な稼ぎはないだろう。


 16時、病院に戻る。院内のローソンで買い物。パンがうまそうだ。

 病室に戻るとレンタルのWiFiが届いていた。ふだん出先ではiPhoneのテザリング機能でパソコンをネットにつなげているのだが、昨年12月に21日間入院したときはデータ容量購入のための追加料金が発生した。それならばと、今回は4週間レンタルすることにしたのだ。料金は税込・送料込・保険料込の2,450円。申し込み時に使用目的を聞かれるのだが、その選択肢にちゃんと「入院」というのがあった。

 2009年にはじめてこの病院に入院したとき、ノートパソコンの持ち込みはNGだった。使うなら他の患者さんに見つからないように、と言われたものだ。2011年ころからOKになった気がする。いまなら多くの人がスマートフォンを持ち込むだろうし、PDAやノートパソコンとの境界線を引くのも実情にそぐわないということだろう。


 17時、夕食前に血糖値の測定。348。まったくもって高い。人生2回目のインスリン注射。やっぱり胸の辺りがズドーンと落ち込むような感覚。

 17時50分、夕食。


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◆ごはん195g、タラゆず味噌焼き、つきコンニャクの炒めもの。在庫から牛乳。8単位640kcal。


 俺も入院のトーシロじゃあないので、セコなことを言いたくはねぇが、献立表には「プルコギ風」と書いちゃいなかったかい。プルコギと言われりゃ肉料理を期待しちまうだろうが。それなのに、俺のもとに配膳されたのは「タラゆず味噌焼き」。がっかりするなってほうがおかしいぜ。


 というように、食事に一喜一憂するのも入院生活の楽しみ方である。


 20時、本日3回目の血糖測定391。ど高い。就寝前にやはり3度目のインスリン注射。注射には慣れたけど、治療の次第によっては注射が欠かせない人生になるのかと思うと、いまさらながら心暗い。わかっていたことだし、もっと注意深く生活していれば回避する(導入を遅らせる)ことができたことだったわけで。


 21時、消灯。ベッドの上に座る。昨夜のような痛みに襲われるかと思うと、横になるのが怖い。twitterでそんな弱音をつぶやいていたら、年に1、2度ワインを飲む仲の鍼灸マッサージ師(なのかな?)から、寝る姿勢について解剖学に基づいたサジェスチョン(小池百合子風に発音してください)をいただく。頸椎に異常があるのではないか、と。facebookを通じても、同じような症状を経験をした人から、頸椎について指摘されていた。これはもう、揉んで直るようなものではないのだろうと思う。

 2時間ほどベッドの上に座っていて、ふと思いついた。うつぶせ寝だな。たぶん、その姿勢だと首や肩の痛みをあまり感じないはずだ。さっそく、うつぶせ寝用の枕をネット検索。お高いがテンピュールの専用枕が良さそうだ。明日、あらためて購入の検討をしよう。今夜のところは病院の枕に顔を乗せて眠ることにする。試してみると顔への圧迫感はあるが、やはり首や背中の痛みは軽減された。これはいいぞ、と気分が明るくなる。

 暗がりの中でそんなこんなな寝るための検討を重ねていたら、巡回に来た看護師さんに声をかけられて湿布を貼ることに。「白いのでいい?」と聞かれたが、よくわからなかった。首と左肩に貼ってもらう。さすが医薬品。びりびり効いてくる。愛用のカウンターペイン(大正製薬がタイ国で販売している鎮痛・抗炎症剤)よりも強く長く効く感じだ。

 おやすみなさい。

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プロフィール

高山潤
函館市および道南圏(渡島・檜山)を拠点に活動するフリーランスのライター、編集者、版元、TVディレクター、奥尻島旅人。元C型肝炎患者(抗ウィルス治療でウィルス再燃、インターフェロン・リバビリン併用療法でウィルス消滅で寛解)、2型糖尿病患者(慢性高血糖症・DM・2009年6月より療養中)。酒豪。函館市(亀田地区)出身、第一次オイルショックの年に生まれる。父母はいわゆる団塊世代。取材活動のテーマは、民衆史(色川史学)を軸にした人・街・暮らしのルポルタージュ、地域の文化や歴史の再発見、身近な話題や出来事への驚きと感動。詳しくはWEBサイト「ものかき工房」にて。NCV「函館酒場寄港」案内人、NCV「函館図鑑」調査員(企画・構成・取材・出演・ナレーション)。


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