日記:12月31日〜1月5日

12月31日(水)
快晴。それほど寒くなし。すこし口内炎が気になる。
事務所へ行って正月飾り。カミさんが花を飾る。

090106-00.JPG

amazonで買った本が届いていた。
高校書道部を描く『とめはねっ!』(1〜4巻)、異色聖人マンガ『聖☆おにいさん』(1〜2巻)、
ついに完結もっともっと物語にひたりたかった『蟲師』(10巻)、
知的障害を明るく前向きに描く『だいすき!! —ゆずの子育て日記』(8巻)。
毎年買っている『理科年表』(平成21年ポケット版)、
取材の資料本として『生活・医療・福祉制度のすべてQ&A—精神障害のある人と家族のための』。
16時に帰宅してカミさんと入浴。狭い風呂で背中をこすりあう。
18時、本通4丁目にある僕の実家へ。弟ふたりは里帰りできず両親だけの年末年始。

090106-01.JPG
◆実家の神棚。柏手を打つと灯明がともる。どうでも良い機能を父に自慢された。

なんだかんだ言いながら紅白を見つつ、寿司とすき焼きを食べる。
ビール(もちろんサッポロ)を6本(350ml)ほど。
恒例のくじ引きお年玉も親二人相手ではあまり盛り上がらず。
勝負運の強すぎる父は、今年も最高額(1万円だけどさ)の袋をまんまとせしめた。
21時にタクシーを呼んでカミさんの実家へ(中道2丁目)。
やっぱり紅白を見ながら、馬肉の味噌煮、いなり寿司、飯寿司(鮭・鯖)、里芋など。

090106-04.JPG
◆ゆいりちゃん。カミさんの従姉妹の子。くじら汁をくびくび食べてた。

ビール(もちろんサッポロ)を4本(350ml)、あとは葡萄液で割った焼酎。
ぴったり0時に知らない携帯電話番号から着信。
「いや、どうも、俺俺、サッポロ堂です。」と、札幌の古書店主からの電話。
年末に「蠣崎波響」関連の書籍を注文していたのだ。
「明日届くから。いま、焼酎で気持ちよくなって、眠るところなんだ」。
11月から紀伊国屋書店札幌ロフト店に出店してるとの由。
そういえば道新の記事で読んだな。1月中に顔を出すから、と伝える。
午前1時、タクシーで帰宅。
スカパー!で「機動戦士ガンダム 全43話一挙放送」が始まっていた。
第10話「ガルマ散る」あたりで力尽きて睡眠。


1月1日(木)
電話の呼び出し音で起きる。
テレビは引き続き「ガンダム」。ランバ・ラルが自決するところだった。
東京の弟から電話。
「何人かの作家(漫画家)のせいで、年をまたいだ仕事があるけど、
 製版も印刷も正月休みだから、箱根駅伝を見るしかねーよ」
胸が痛む。明日から仕事をしようと心に決める。
お雑煮とくじら汁の朝食。

090106-05.JPG
◆くじら汁(カミさんの実家バージョン)。

15時すぎに、カミさんの書道の師匠である鈴木大有先生のお宅へ。
毎年、新年会にお邪魔をして迷惑をかけている。
たくさん日本酒の瓶が並んでいて、嬉しくなって次々と飲み干す。
(他人の酒はなぜこんなにするすると飲めるんだろう。)

090106-06.JPG
◆大有先生、毎年ごちそうさまです。

090106-07.JPG
◆先生の教え子の子ども、だと思う。この子のお父さんと一緒に酒を浴びるように呑んでた。

090106-08.JPG
◆美女と野獣。吉川海夏さん(左)は函館の道新文化センタ−で書道を教えている。

17時以降の記憶はあいまいに。
師を「だいゆー、おいっ、だいゆー」と大声で呼び捨てにしていたようだ。反省。
(いつもは俺より飲む)妻に「もう飲むなっ!」と頭を叩かれて退席。
となりの亀田八幡宮をお参り。まったく記憶なし。

090106-09.JPG


1月2日(金)
箱根駅伝を見る。
僕が通っていた大学の陸上部は、予選会に参加するけど選手が10人いないと言ってたな。
2区の20人抜きを見てから本通の実家へ。くじら汁などをもらう。
父はさっそくお年玉をパチンコに投入するらしい。
どのくらい遊べるのか聞いたら、「20分くらいだな」と。
悪いけど、ギャンブルの楽しさは良くわからない。
(おまえの人生自体がギャンブルだろ、という指摘には聞こえないふりをしておく。)
いつか、やっぱり正月だったと思うが、父が僕をつれてパチンコに行った。
何歳だったかは忘れた。書かない。500円玉を何枚か渡されて、おまえもやるかと言われた。
父から離れた場所に座って500円を投入するも、あっというまに終了。
もったいないので、あとは使わずに「もうなくなった」と言っては、
父から500円玉をせしめた。5000円くらい。
帰宅してすぐに本屋へ行ったことを覚えている。なにを買ったんだろうなぁ。
たぶん、いまはなき西武函館店のリブロで岩波か中公か河出の文庫を買ったんだと思う。
そんなわけでギャンブルはあんまり楽しめない。とくにパチンコは時間がもったいなくて。
17時、神山の小川さんのお宅へ。カミさんの叔母さんの家だ。
ここも毎年、年始のあいさつをしている。
昨秋から苫小牧で仕事をしている長女夫婦と再会。もうすぐ1歳の雪乃ちゃんと一緒に。

090106-10.JPG
◆雪乃ちゃん、炊き込みご飯を手づかみする之図。

函館の塩屋に就職したと聞いていたから、もしやと思っていたら、
やっぱり北洋塩業さんだった。一昨年、60周年記念誌の編集を手伝った会社だ。
社長の小坂さんと話をするのはすごく楽しかった。
ただ、いつもの怠け癖で半年以上スケジュールを遅らせてしまったのと、
印刷屋のデザイナーとそりが合わなかったことで、ちょっと悔いが残る仕事になった。
小坂さんにはそのことを謝った。そう言えば、資料本を大量に借りたまま返却していないなぁ。
キングハイヤーの代行車で帰宅。
ここの運転手は9割がた「雨塚踏切まで」というと場所をわかってくれる。
さすがである。侮りがたい。


1月3日(土)
お雑煮とくじら汁の朝食。うまい。1カ月くらいこれでもオッケーだ。
11時、朝日ニュースターで「愛川欽也のパック・イン・ジャーナル」を視聴。
この番組を見始めて3年ほどたつが、ひじょうに役立つ内容だ。
14時、道新の前の交差点を赤川方面から通りがかったら、ちょっと渋滞気味。
前方に消防車が並んでいる。出初め式かと思ったら消火活動だった。

090106-11.JPG
◆建物内部を全焼。ハンドルから手を離して撮影。

翌日の道新はベタ記事だったが、臨場感ある写真はお仲間が撮影していた。こちら
14時半、米原町(旧亀尾村)の妻の従兄弟の家へ。年末に完成したばかりの新築。
林業をやっている。家の内装壁面には、地元「道南杉」の板材がはりめぐらされている。

090106-13.JPG
◆長女の芽(めい)ちゃん。相撲好き少女。

090106-12.JPG
◆長男の元(はじめ)くん。お祖父さんそっくりだ、と言われてた。

ストーブ(ダッチウエスト)は薪で、キッチンや風呂はオール電化だった。
あたたかくて、やわらかくて、心底うらやましい。

090106-14.JPG
◆暖房はこの薪ストーブひとつ。最上品は100年使えるそうだ。

本家(カネフク佐藤林業)に寄ったら日本酒(剣菱)をもらった。
帰り道、戸倉町のショッピングモールに立ち寄る。
函館百味御食堂ONJIKI」で、かけそばと冷やしたぬきそばを食す。
メニューにも箸袋にも、たくさん文章が書いてあった。


1月4日(日)
お昼過ぎに事務所。
原稿の遅れを取り返さなくちゃと思いつつ、やっぱり遅滞。
星野さんと佐々木さん(ハコダテ150編集長)の3人で
「ペリーの函館上陸絵物語」のプロットづくり。
3月末にある函館開港150周年記念日100日前イベントで公開する予定。
ちょびっとだけ原稿書き。


1月5日(月)
父から電話。今週末、青函フェリーの新造船の進水式がある。
その取材で宮城県石巻市に行くのだが、その件で確認の電話だった。
父は新造船づくりの責任者なのだ。
切符をとるためにJR北海道のホームページを開くと、
昨年末に不正アクセスがあったようで、サイトからの予約ができない状態になっていた。
仙台の佐藤さん(大学の先輩)に電話。「今年もよろしく」と言われる。
大学卒業以来、年一回くらいの電話しかしていないけど。
週末の夜の予定を聞く。あいているというので、仙台で一泊することにした。
佐藤さんはかつて左党だった。ともに学生新聞を発行する団体に所属していた。
酒もがっつり飲んだし、社会とか政治とか、そんなことを毎晩語った。
僕には稚拙な知識と思想しかなかったので、
佐藤さんの財布で酒を飲みつつ、わかったふうに相づちをするだけだったが。
いま僕が「書く」という仕事をしているのは、この人の影響も大きい。
ふたりとも、どうせすっかりオヤジである。たっぷり日和った会話をしてこようと思う。
13時過ぎ、JR函館駅のみどりの窓口へ。
「さっきウエブで予約しようとしたら…」と窓口のお姉さんに言ったら、
「そうなんです。ほんとたいへんでした。すごい被害ですよ」と嘆いていた。
14時前、宝来町「元祖小いけ」で大カレー。
そのまますぐに、同じく宝来町「小いけ本店」でポークカレー。続けざまに味くらべ。
この2店の背後にある物語的背景もあって、前者をひいき目にしているのだが、
どちらの店もかつてのキレが失われたような気がする。
好みは時代で変化するから、まぁ仕方ないのかも知れない。
(ちなみに、カミさんもカレーを続けて2皿食べてます。)
15時ころ事務所。腹がふくれてコタツで午睡。
ぼちぼち原稿書き。妻はコタツで年賀状を書いている。
23時、昭和2丁目「ラッキーピエロ昭和店」で、またもカレー。
ちなみにラッピのカレーは。ご飯が「ふっくりんこ」だ。えらい。

トラックバック(0)

トラックバックURL: http://www.monokaki-0138.jp/hakodate/mt-tb.cgi/95

コメントする

プロフィール

高山潤
函館市および道南圏(渡島・檜山)を拠点に活動するフリーランスのライター、編集者、版元、TVディレクター、奥尻島旅人。元C型肝炎患者(抗ウィルス治療でウィルス再燃、インターフェロン・リバビリン併用療法でウィルス消滅で寛解)、2型糖尿病患者(慢性高血糖症・DM・2009年6月より療養中)。酒豪。函館市(亀田地区)出身、第一次オイルショックの年に生まれる。父母はいわゆる団塊世代。取材活動のテーマは、民衆史(色川史学)を軸にした人・街・暮らしのルポルタージュ、地域の文化や歴史の再発見、身近な話題や出来事への驚きと感動。詳しくはWEBサイト「ものかき工房」にて。NCV「函館酒場寄港」案内人、NCV「函館図鑑」調査員(企画・構成・取材・出演・ナレーション)。


ツイッター

アーカイブ