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函館のケーブルテレビ局NCV「函館図鑑 氷の世界」を配信中です。
今回は氷をめぐる函館(と亀田)の今と昔を紹介しています。

函館氷は冬の定番ネタとも言えます。
ぼく自身も16年前、北海道新聞に同じ話題の記事を書いたことがありました。
二十代の自分と四十代の自分では、すこしだけ切り口も変わったようです。
郷土史のおもしろさと歴史のつながりみたいなものを伝えたい。
そんなことを考えながら番組をつくりました。

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函館博物館収蔵庫にて撮影。天然氷の切り出しに使っていた氷鋸

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函館市大手町にある函館水産製氷協同組合の製氷工場にて

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函館市大森町「田村氷室」所蔵。「五稜郭製氷」「五稜郭において 皇太子殿下に豊覧(ほうらん)の栄(えい)を賜る 大正十一年七月九日 田村氷室」

【取材協力】
 市立函館博物館
 田村氷室
 魚政 小甲商店
 函館水産製氷協同組合
 Bar  Cozy

【参考資料】
 函館市史編さん室『函館市史 通説編第2巻』『函館市史 別巻 亀田市編』
 早坂秀男・井上能孝『北の文明開化 函館事始め百話』
 ニチレイ「こおらす 氷なんでも講座 氷と暮らしの物語」WEB
 『函館の建物と街並みの変遷 都市再生のヒストリー』
 神山三〇〇年誌編集委員会『神山三〇〇年誌』
 池田吉次郎『龍紋氷室 五稜郭氷 沿革』
 東山崎安夫「函館氷と亀谷熊次郎一族」
 横浜開港資料館『横浜もののはじめ考』
 昨夜、消灯を過ぎて1時間ほどだろうか。同室の寝たきり高齢男性が、誰かの名前を何度も何度も呼び始めた。自宅にいると勘違いしているのか、いまが昼間だと思っているのか。日毎に見当識障害がひどくなっているような気がする。ずっと大きな声を出しているので、さすがに耐えられなくなってナースステーションに知らに行く。看護師が駆けだして行った。
 その後、男性は別の部屋へ移動させられた。この二、三日で加速度的に障害が進んだ気がする。これが認知症というやつなのだろうか。そう言えば、あれはたしか三日ほど前、付き添いに来てた奥さんに「俺はもうダメだ」と男性がつぶやいているのを聴いた。それからだろうか。
 もし俺がと、考えるだに胸が苦しくなる。いつどうなっても、早めに覚悟と諦めをつけられるように、身体と頭と口が動くうちは精いっぱい自分の役割を果たそう。そう考えるしかない。いまのところは。部屋が静かになった。ある種の思考がぐるぐると頭をめぐっている。早く眠気が訪れますように。

 6時起床。ぜひ退院後も、この生活サイクルを保ちたいものだが、あっという間にいつも通りの時間帯で生活し始めるだろう。便機(排便チャンス)が訪れたのでさっそくトイレへ。踏ん張るがころころしたものがすこし。勝負は引き分けというところか。
 体重測定99.8kg。入院26日目、退院の朝にしてようやく0.1トンを割った。当初のもくろみでは7kgほどは減らせる皮算用をしていたが、インスリン注射は効率よくエネルギーを吸収し貯め込む作用をしっかり発揮していたようだ。退院後もインスリン注射は続くので、これはかなりの節制をしなければ、減らないどころかあっという間に太りだすのではなかろうか。それを避けるための工夫はいくつか考えてあるので、実生活で実戦投入していきたい。

 7時の血糖値101。悪くないのだが、不思議なのは昨夜就寝前の血糖値95から上昇していること。もちろんなにも食べていない。なんらかのカラダの作用なのか、測定器の誤差なのかはわからない。12月2日から1日4回の測定を続けているが、これは初めての例である。
 退院してしまうと、血糖値測定は1日に2回までが保険適用範囲となる。それ以上、つまり入院中のように日に4回測定しようとすると、適用を越えた2回分は診療外として100%自己負担になるわけだ。測定器などはネット通販でも手に入れることができるが、毎回の測定に必要なセンサーチップの販売が日本国内では規制がかかっていて、高度な医療器具を扱えることろでしたか購入できない。つまり、病院か処方箋薬局かだ。
 さらには、この家庭で自分でおこなう血糖値測定(血糖自己測定:SMBG)は、2型糖尿病の俺の場合はインスリン注射療法がおこなわれている間だけ保険適用となる。インスリン注射が将来的に必要なくなった時、もしくは誰かが予防的な観点から血糖値を測定しようと思っても、それは自己負担でおこなうしかないということだ。そして、この特定の場所でしか購入できないセンサーチップがお高いと来ている。自己負担で1回分100〜150円。
 ただ、抜け道もあって、海外から自分で輸入してしまうという方法もある。血糖測定器は各種メーカーが製造販売しており、それぞれにセンサーチップの規格も異なるのだが、日本でも海外でも同じ機器が流通している。日本国内では定められたところ以外ではセンサーチップの販売を規制されているが、国外の業者(もしくは個人)から自己責任で購入することに規制はない。さらには、海外からの送料や手数料を加えても、国内で同一品を購入するより低コストで入手できる。

 7時44分、朝食配膳。インスリン(ヒューマログ)8単位を注射。

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◆ごはん195g(半分残す)、味噌汁、はんぺん焼き、ツナとキャベツの煮物、野菜ビーフン、ふりかけ、牛乳。

 9時、事務の人が請求書を持ってくる。昼食の分は入っているかと問えば、つくり直して来ますとのこと。昨日、退院が決まって(決めて)から、とくに確認がなかったのでたぶんこうなると思っていだので、こちらから確認をしたわけ。入院は(おそらく)午前0時をまたぐと1日追加となるので、午前中早くに出てしまうのはもったいない気がしてしまう。食事も治療ということで、もう1食分の治療を受けて退院する。

 9時半、血圧測定138/77。やはり朝は高め。
 退院ということで、次回の診察(4週間後)までの薬をもらう。いつもの薬に加えて、血糖測定器とか針とか酒精綿とか、いろいろどっさり大荷物に。大きめのスーツケースだが満杯になってしまった。この他にリュックを背負って帰る。

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大きくなった。

 11時前、改めて請求書が出てきたので、1階の窓口で精算。カード払い。マイルが貯まります。

 今日の夕飯はどうしようか、などと考えながら、ことさらのんびりとした午前中を過ごしてみる。ああ、年末年始を無事に乗り越えることができるだろうか。不安は大きいし、自信はまったくないが、せっかく26日間も入院したのだから、この成果をなるべく長く守り継続させたい。二度と入院しない、とは言えないのが情けないところであるが。

 12時の血糖値測定104。
 12時36分、入院中最後の昼食配膳。退院後も続くインスリン(ヒューマログ)8単位を注射。

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◆ごはん195g、サバのもろみ漬け焼き、肉さつま、大根おろし。生野菜を追加。

 はやる気持があるのだろうか。いつもより早く、それは入院前の早さとも言えるのだが、がつがつと食べてしまって、これはいかんと何度か箸を置いた。

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毎食このようにして生野菜を食べていた。蓋を皿にして。

 13時10分、ナースステーションに「なるべく出戻りしないようにします」と挨拶して退院。病院の正面入口にあるポストに、レンタルしていたモバイルWifiを返却のために投函。格安だったが回線が細くてつながらないことも多かった。
 病院前で出待ちしているタクシーに乗車。後部のトランクにスーツケースを入れるのが重くてたいへんだった。なかなかにボロボロの車輌で、でも運転手は気さくな爺さんで話が弾んだ。13時30分、26日ぶりの完全帰宅。

 荷物をほどき、仕事の資料や大量の薬を整理しているうちに16時。ようやく落ちついて、1週間以上前に届いてたMacBookProのセッティングに着手する。その間、ずーっとピーさんがまとわりついてた。かわいい。

 自宅で初めての血糖値測定。17時の血糖値74。低すぎ。低血糖症状はない。
 17時26分、インスリン(ヒューマログ)8単位を注射して、おまちかねの夕食スタート。自宅での夕食としては、すごく早い時間帯だ。

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◆酢キャベツ(炒めもの)、ベーコン(1枚)、鴨の生ハム(5切れ)、赤ワイン2杯、パスタ(カーボフ)乾麺60g、ポテトチップス14g。8単位640kcal。

 やっぱり脂はうまいなぁ。
 カーボフというのはTVでもコマーシャルが流れている低糖質の乾麺パスタ(スパゲティ)。入院中に気になって通販しておいた。60g茹でると2単位160kcalなので、ふつうのパスタよりも3〜4割のカロリーオフ。食材としては「おいしい」ものではない。指定通りの茹で時間(10分)だと固すぎるようだ。ビーフンのような食感。6本だけ取り出して、あらためて茹でてみる。12分ではあまり変化なし。15分茹でると、だいぶやわらかくなった。次回は15分でつくってもらおう。

 ワインが効いたのか、自宅という安心感なのか、食後はピーさんに顔を踏まれながら睡眠。注射のために21時にアラームをセットしていたが、起きたのは22時だった。
 22時の血糖値93。就寝前として低い方だろう。
 入浴、就寝。

 入院日誌を全部読んだ人はいないと思いますが、毎日それなりのアクセスをいただいて感謝。おつかれさまでした。
 1時ころ同室の寝たきり男性がナースコールで看護師を呼んで「何時だ」と訊ねる。「1時ですよ」「昼か」「夜の1時ですよ」というやりとり。看護師が部屋から去った後、男性ががちゃがちゃと物音をたてていると思ったら、「もう昼過ぎたぞ。早く来い」と怒鳴りだした。どうやら自宅へ電話をしているらしい。そこから怒気をはらんだ問答(もちろん電話の向こうの声は聞こえない)が3分ほど続いて、ようやく深夜1時だと気がついたみたいで電話を切った。
 それから2時間ほど眠れなくなってしまって、仕方がないとは言え迷惑なことではある。やれやれと眠りに落ちたころ、またもや「早く来い。のどが乾いた」という電話の声で起こされる。それが朝4時過ぎ。

 6時、重い頭を抱えながら起床。検尿。採血。
 体重測定100.2kg(前日比なし)。
 7時の血糖値92。低い。血圧143/90。高い。
 7時48分、朝食配膳。インスリン(ヒューマログ)8単位注射。

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◆ごはん195g(半分残す)、味噌汁(豆腐とネギ)、ししゃも(たぶん正確にはカペリンという別種の魚でカラフトシシャモとも呼ばれる)、白菜の炒めもの、とろろいも、牛乳(在庫へ)。生野菜を追加。

 クリスマスの朝食にししゃもを持ってくる管理栄養士の心意気。絶対に「敢えて」やっているはずだ。おもしろい。

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 10時、血圧測定113/69。落ちついた。
 12時の血糖値101。
 12時32分、昼食配膳。インスリン(ヒューマログ)8単位を注射。

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◆ごはん195g、ローストチキン、ポテトグラタン、レタスサラダ。生野菜(キャベツ千切り)を追加。

 お、裏切られた気分。クリスマスっぽいメニューが出てきた。嬉しいけど。

 外は冬の嵐の気配。外出しない。それは荒天のせいではなくて、今日確実に主治医に会っておきたいから。今朝の採血の数値がよければ、明日の退院を申し出ようという魂胆。
 15時、主治医の回診。まずは採血の結果から。「コレステロールはマイナスです」と笑って報告。素晴らしい食事療法の成果。血糖のコントロールも良い。「あとはいつでも退院できます」と言いながら、主治医はカレンダーの28日29日あたりを指さした。そこで間髪入れずに「では明日で」と要望。主治医は笑いながら「高山さんもさすがに限界のようですね」。その通りです。予定ではあと2日だったが、ここらが潮時だろう。入院前の目標は体重を除けば概ね達成された。あとは退院後の生活次第ということだ。明日の退院までに、せめて体重0.1トンは切っておきたいところだが。

 17時の血糖値116。
 17時50分、夕食配膳。インスリン(ヒューマログ)8単位を注射。

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◆ごはん195g(半分残す)、味噌汁、魚の幽庵焼き、ふき油炒め、おひたし。生野菜を追加。

 実は日誌には書いていなかったが、こっそりと「たらみ 糖質&カロリー ゼロ ナタデココどっさり グレープフルーツ味」というゼリーを、毎食2〜3口くらいずつ食べていた。この商品は優秀で、カロリーゼロなのは当然として、糖質もゼロという素晴らしさ。人工甘味料の甘みは強めだが、グレープフルーツの香りと酸味でわざとらしくない味に仕上がっている。ナタデココの食感も食べる楽しさを演出している。通販で箱買いしようとしたが、どうやらローソン限定のようで(もしかしたら量販店やドラッグストアにはあるのかもしれない)、類似品しか手に入らなかった。

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 食後、明日の荷造りでもしようと思ったが、ざっと見まわすも今からやるほどではなさそうだ。先週半ばにタクシーで一時帰宅するときに、使わなそうな荷物はあらかた持ち帰ったので、仕事の資料も含めて大荷物にはならなそうだ。途中で追加した大判のタオルケットが嵩張るくらいか。いずれにしろ、病院の前からタクシーに乗ってしまうので荷物が大きくても重くても、それほど支障はないだろう。

 21時の血糖値95。インスリン(トレシーバ)18単位を注射。
 ばたばたした病棟もようやく消灯。
 6時起床。体重測定100.2kg(前日比−0.2kg)。
 7時15分、ようやく血糖値測定96。すばらしい。
 7時45分、朝食配膳。インスリン(ヒューマログ)10単位を注射。

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◆ごはん195g(半分残す)、味噌汁(ふのり)、魚肉ソーセージのソテー、おからサラダ、しろ菜あえもの、ふりかけ。

 8時半、血圧測定141/78。やはり朝は高い。

 今日は病室に引きこもっている予定なので、食事量をいつもよりさらに控えめにしようと思う。魚肉ソーセージは糖質が高いと読んだ気がしたので、4割ほど食べて残した。この食材はなにか手を加えるよりも、あのオレンジの包装を噛み切って手づかみで食べるのがいちばんうまい。

 10時前、また血圧測定128/70。朝の測定時間が押していたのだろう。

 午前中はデザイナーに渡すためのサムネを切っていた。サムネはデザインとかレイアウトの素になる粗々な指示書とか設計図みたいなものだ。ラフデザインとまではいかないが、なにをつくってほしいかをデザイナーに伝えるには、サムネを渡すのがいちばん手っ取り早いと思っている。デザイナーからサムネから何段階もブラッシュアップされたデザインが出てくるとすごく嬉しい。やっぱり、プロの仕事がいちばんだと確信できる。

 12時の血糖値94。いいねいいね。
 12時26分、昼食配膳。インスリン(ヒューマログ)10単位を注射。
 献立表にはパンとハンバーグとあったけど、さてなにかしら?

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◆ごはん195g(半分残す)、チキンソテー、カリフラワーのサラダ、牛乳。

 ここはパンでしょうが。ハンバーグはあきらめるとしても、パンくらいは許してくれよ。この昼めしで病院食70食目だが、今回の入院ではまったくパンが出ない。うどん2回のほかは、すべて米飯。
 そんな昼めしを食べながら、なんとなくラジコで競馬中継を聴いてたら、ソンタクって馬が出てきて牛乳を吹いた。

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ピーさんの写真が届いた。

 食後1時間ほどパイプイスに座ったまま眠ってしまう。首が痛い。
 14時半、仕事にも飽きてどうにもモヤモヤした気分だったので、1階まで降りてドトールでブレンドコーヒー。すこしだけ気晴らしができた。20分ほどで病室に戻って、仕事の続き。

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 16時、看護師が来てインスリン変更のお知らせ。食直前に3回投与しているインスリン(ヒューマログ)を10から8単位へ、就寝前のインスリン(トレシーバ)を20から18単位へ。もちろん主治医の指示なわけだが、医師はいつ休んでいるのだろうと不思議に思う。完全なオフというのはあるのだろうか。

 17時の血糖値105。いいねぇ。
 血圧測定121/78。
 17時51分、夕食配膳。インスリン(ヒューマログ)8単位注射。

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◆ごはん195g、煮魚、カボチャのミルク煮、白菜と豚肉の炒め煮、おひたし。生野菜を追加。

 見事に茶色い食卓。いいんだ。おれは病人だ。

 21時、血糖値測定130。インスリン(トレシーバ)18単位を注射。
 2種のインスリンとも夕飯以降から各2単位の減量となった。たぶん、これは覚えやすいように下一桁を合わせているんじゃないかと思う。
 6時起床。血圧測定132/85。二度寝。
 7時起床。血糖値測定102。いいじゃないか。
 体重測定100.4kg(前日比−0.6kg)。入院後の最軽量を更新。便秘傾向だし微増だと予想していたので驚き。体重計の誤作動もありうる。三回計り直した。

 7時49分、朝食配膳。インスリン(ヒューマログ)10単位注射。

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◆ごはん195g(半分残す)、味噌汁、サバの塩焼き、モロヘイヤおひたし、キャベツとひき肉の炒め煮、ふりかけ(在庫へ)、牛乳(在庫へ)。生野菜を追加。

 9時半、血圧測定140/80。じわじわ上がってる。いま血圧が高いな、という自覚症状もある。血圧をなだめるか、腎臓を守るか。悩ましいところなんだろう。

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 ちなみにこれがインスリン注射。とにかく驚くほど痛くない。人間にとって痛みとは発明の母なのかもしれない。

 12時の血糖値101。素晴らしいじゃないか。
 12時23分、昼食配膳。インスリン(ヒューマログ)10単位を注射。

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◆ごはん195g、かに玉あんかけ、ミツバおひたし。生野菜を追加。ふりかけを追加。

 献立表にはオムライスとあったが。
 昼食前の血糖値が低めで、午後から自宅まで歩かなくちゃいけないので、ごはんを残さず食べる。在庫のふりかけを投入しても食べきれず、こっそり隠して持っている減塩昆布だし醤油を数滴ふって口に押し込む。こういうメシもうまい。
 かつお節に醤油を垂らして熱湯をかけてさらさら食べるのも好きだ。ジンギスカンがメシのおかずだったころ(いまはビールの相手なので)は、肉の質なんかはどうでもよくてベルの「成吉思汗のタレ」さえあればメシを何杯でも食えた。
 そう言えば、昔のラム肉(丸く整形された冷凍肉)は筋張っていて、いまより品質は悪かった気がする。安かったしね。タレにつけると虹色の脂が浮くんだよな。

 13時、病院出発。気温は高め。幹線道路の車道にはすっかり雪はなし。除雪をサボっている歩道は最悪の状態。それでも街中はだいぶ歩きやすくなった。五稜郭を過ぎて亀田川沿いの遊歩道ルートに向かう。猛吹雪の時に失敗したが、今回もこのルート選択が誤りだった。踏み固められた細い道筋が、暖気で解けて路盤が弱くなり俺の体重には耐えられない状態に。ひと足ごとにずるりずるりと足が滑って埋まり、歩きにくいことこの上なし。ひーひー言いながら帰宅。
 すぐにパソコンを開いて、昨夜あきらめたデータをダウンロード。1GBほどだが5分かからずに完了。データをチェックして、印刷所へアップロード。こちらも5分かからず。
 シャワーを浴びる。ピーさんと遊んでいるうちに睡くなったので昼寝。

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 帰りは家人にクルマで送ってもらう。住宅街にある小路の道路は、雪がぐずぐずに解けてひどい状態。非力なクルマは埋まってしまうほど。
 17時の血糖値114。
 17時半、血圧測定133/72。
 17時49分、夕食配膳。インスリン(ヒューマログ)10単位注射。

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◆ごはん195g(半分残す)、南蛮漬け(白身魚)、野菜サラダ。生野菜を追加。

 献立表には「とんかつ」という文字が輝いていたのだが、やっぱり俺の目の前に饗されることはなかった。わかっていたよ。でも、南蛮漬けも好き。

 そろそろ退院も近づいてきた。この入院中におこなった治療のメインは、食生活の改善と言って良いだろう。初日の昼食から今日の夕食まで68回の病院食(カロリー・塩分・脂質の制限食)を食べて、もろもろの数値も改善傾向にある。
 健康な食生活を送るためには、お金と時間がかかる。それは高級というわけではなくて、丁寧さと上質さを求める必要があるからだ。この理想的な食生活を、これから死ぬまでどれくらい忠実に守っていけるのだろうか。年齢を重ねて、あまり働けなくなり収入も減っていく現実に直面したとき、高品質の食を求める財力と気力があるのだろうか。いまのこのカラダの状況では長生きは望めないが、ごく短いだろうけども、たどり着くかもしれない老後を心配したり。貧困に陥れば治療費も捻出できないから、早く死んじゃうかもしれいないしね。
 いまの日本はすごい勢いで弱者に厳しい世の中になってきているので、心暗い結末が当然のように見えてくる。正直、ここ数年で日本社会の質は加速度的に劣化して、日本という国自体に誇るべき部分を見つけるのが難しくなっている。地域の一員である自覚はあるが、日本国民という意識は薄れているというか拒否したいのが正直な心情だ。

 21時の血糖値114。おお、これで今日の4回の計測はすべて正常値の範囲内だったな。食事量は自分計算で1240kcalだから、退院後に維持するのは難しい数字ではあるが、ともあれ血糖値を低くコントロールできたのは良いことだろう。
 インスリン注射(トレシーバ)20単位を注射。看護師がじっと見つめる中で注射するのは、しなくていい緊張を強いられるものだ。しかも、ことさらスムーズに手順を進めようと背伸びして、すこし汗なんか垂らしたりして。
 消灯。
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プロフィール

高山潤
函館市および道南圏(渡島・檜山)を拠点に活動するフリーランスのライター、編集者、版元、TVディレクター、奥尻島旅人。元C型肝炎患者(抗ウィルス治療でウィルス再燃、インターフェロン・リバビリン併用療法でウィルス消滅で寛解)、2型糖尿病患者(慢性高血糖症・DM・2009年6月より療養中)。酒豪。函館市(亀田地区)出身、第一次オイルショックの年に生まれる。父母はいわゆる団塊世代。取材活動のテーマは、民衆史(色川史学)を軸にした人・街・暮らしのルポルタージュ、地域の文化や歴史の再発見、身近な話題や出来事への驚きと感動。詳しくはWEBサイト「ものかき工房」にて。NCV「函館酒場寄港」案内人、NCV「函館図鑑」調査員(企画・構成・取材・出演・ナレーション)。


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