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 1時ころ同室の寝たきり男性がナースコールで看護師を呼んで「何時だ」と訊ねる。「1時ですよ」「昼か」「夜の1時ですよ」というやりとり。看護師が部屋から去った後、男性ががちゃがちゃと物音をたてていると思ったら、「もう昼過ぎたぞ。早く来い」と怒鳴りだした。どうやら自宅へ電話をしているらしい。そこから怒気をはらんだ問答(もちろん電話の向こうの声は聞こえない)が3分ほど続いて、ようやく深夜1時だと気がついたみたいで電話を切った。
 それから2時間ほど眠れなくなってしまって、仕方がないとは言え迷惑なことではある。やれやれと眠りに落ちたころ、またもや「早く来い。のどが乾いた」という電話の声で起こされる。それが朝4時過ぎ。

 6時、重い頭を抱えながら起床。検尿。採血。
 体重測定100.2kg(前日比なし)。
 7時の血糖値92。低い。血圧143/90。高い。
 7時48分、朝食配膳。インスリン(ヒューマログ)8単位注射。

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◆ごはん195g(半分残す)、味噌汁(豆腐とネギ)、ししゃも(たぶん正確にはカペリンという別種の魚でカラフトシシャモとも呼ばれる)、白菜の炒めもの、とろろいも、牛乳(在庫へ)。生野菜を追加。

 クリスマスの朝食にししゃもを持ってくる管理栄養士の心意気。絶対に「敢えて」やっているはずだ。おもしろい。

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 10時、血圧測定113/69。落ちついた。
 12時の血糖値101。
 12時32分、昼食配膳。インスリン(ヒューマログ)8単位を注射。

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◆ごはん195g、ローストチキン、ポテトグラタン、レタスサラダ。生野菜(キャベツ千切り)を追加。

 お、裏切られた気分。クリスマスっぽいメニューが出てきた。嬉しいけど。

 外は冬の嵐の気配。外出しない。それは荒天のせいではなくて、今日確実に主治医に会っておきたいから。今朝の採血の数値がよければ、明日の退院を申し出ようという魂胆。
 15時、主治医の回診。まずは採血の結果から。「コレステロールはマイナスです」と笑って報告。素晴らしい食事療法の成果。血糖のコントロールも良い。「あとはいつでも退院できます」と言いながら、主治医はカレンダーの28日29日あたりを指さした。そこで間髪入れずに「では明日で」と要望。主治医は笑いながら「高山さんもさすがに限界のようですね」。その通りです。予定ではあと2日だったが、ここらが潮時だろう。入院前の目標は体重を除けば概ね達成された。あとは退院後の生活次第ということだ。明日の退院までに、せめて体重0.1トンは切っておきたいところだが。

 17時の血糖値116。
 17時50分、夕食配膳。インスリン(ヒューマログ)8単位を注射。

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◆ごはん195g(半分残す)、味噌汁、魚の幽庵焼き、ふき油炒め、おひたし。生野菜を追加。

 実は日誌には書いていなかったが、こっそりと「たらみ 糖質&カロリー ゼロ ナタデココどっさり グレープフルーツ味」というゼリーを、毎食2〜3口くらいずつ食べていた。この商品は優秀で、カロリーゼロなのは当然として、糖質もゼロという素晴らしさ。人工甘味料の甘みは強めだが、グレープフルーツの香りと酸味でわざとらしくない味に仕上がっている。ナタデココの食感も食べる楽しさを演出している。通販で箱買いしようとしたが、どうやらローソン限定のようで(もしかしたら量販店やドラッグストアにはあるのかもしれない)、類似品しか手に入らなかった。

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 食後、明日の荷造りでもしようと思ったが、ざっと見まわすも今からやるほどではなさそうだ。先週半ばにタクシーで一時帰宅するときに、使わなそうな荷物はあらかた持ち帰ったので、仕事の資料も含めて大荷物にはならなそうだ。途中で追加した大判のタオルケットが嵩張るくらいか。いずれにしろ、病院の前からタクシーに乗ってしまうので荷物が大きくても重くても、それほど支障はないだろう。

 21時の血糖値95。インスリン(トレシーバ)18単位を注射。
 ばたばたした病棟もようやく消灯。
 6時起床。体重測定100.2kg(前日比−0.2kg)。
 7時15分、ようやく血糖値測定96。すばらしい。
 7時45分、朝食配膳。インスリン(ヒューマログ)10単位を注射。

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◆ごはん195g(半分残す)、味噌汁(ふのり)、魚肉ソーセージのソテー、おからサラダ、しろ菜あえもの、ふりかけ。

 8時半、血圧測定141/78。やはり朝は高い。

 今日は病室に引きこもっている予定なので、食事量をいつもよりさらに控えめにしようと思う。魚肉ソーセージは糖質が高いと読んだ気がしたので、4割ほど食べて残した。この食材はなにか手を加えるよりも、あのオレンジの包装を噛み切って手づかみで食べるのがいちばんうまい。

 10時前、また血圧測定128/70。朝の測定時間が押していたのだろう。

 午前中はデザイナーに渡すためのサムネを切っていた。サムネはデザインとかレイアウトの素になる粗々な指示書とか設計図みたいなものだ。ラフデザインとまではいかないが、なにをつくってほしいかをデザイナーに伝えるには、サムネを渡すのがいちばん手っ取り早いと思っている。デザイナーからサムネから何段階もブラッシュアップされたデザインが出てくるとすごく嬉しい。やっぱり、プロの仕事がいちばんだと確信できる。

 12時の血糖値94。いいねいいね。
 12時26分、昼食配膳。インスリン(ヒューマログ)10単位を注射。
 献立表にはパンとハンバーグとあったけど、さてなにかしら?

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◆ごはん195g(半分残す)、チキンソテー、カリフラワーのサラダ、牛乳。

 ここはパンでしょうが。ハンバーグはあきらめるとしても、パンくらいは許してくれよ。この昼めしで病院食70食目だが、今回の入院ではまったくパンが出ない。うどん2回のほかは、すべて米飯。
 そんな昼めしを食べながら、なんとなくラジコで競馬中継を聴いてたら、ソンタクって馬が出てきて牛乳を吹いた。

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ピーさんの写真が届いた。

 食後1時間ほどパイプイスに座ったまま眠ってしまう。首が痛い。
 14時半、仕事にも飽きてどうにもモヤモヤした気分だったので、1階まで降りてドトールでブレンドコーヒー。すこしだけ気晴らしができた。20分ほどで病室に戻って、仕事の続き。

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 16時、看護師が来てインスリン変更のお知らせ。食直前に3回投与しているインスリン(ヒューマログ)を10から8単位へ、就寝前のインスリン(トレシーバ)を20から18単位へ。もちろん主治医の指示なわけだが、医師はいつ休んでいるのだろうと不思議に思う。完全なオフというのはあるのだろうか。

 17時の血糖値105。いいねぇ。
 血圧測定121/78。
 17時51分、夕食配膳。インスリン(ヒューマログ)8単位注射。

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◆ごはん195g、煮魚、カボチャのミルク煮、白菜と豚肉の炒め煮、おひたし。生野菜を追加。

 見事に茶色い食卓。いいんだ。おれは病人だ。

 21時、血糖値測定130。インスリン(トレシーバ)18単位を注射。
 2種のインスリンとも夕飯以降から各2単位の減量となった。たぶん、これは覚えやすいように下一桁を合わせているんじゃないかと思う。
 6時起床。血圧測定132/85。二度寝。
 7時起床。血糖値測定102。いいじゃないか。
 体重測定100.4kg(前日比−0.6kg)。入院後の最軽量を更新。便秘傾向だし微増だと予想していたので驚き。体重計の誤作動もありうる。三回計り直した。

 7時49分、朝食配膳。インスリン(ヒューマログ)10単位注射。

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◆ごはん195g(半分残す)、味噌汁、サバの塩焼き、モロヘイヤおひたし、キャベツとひき肉の炒め煮、ふりかけ(在庫へ)、牛乳(在庫へ)。生野菜を追加。

 9時半、血圧測定140/80。じわじわ上がってる。いま血圧が高いな、という自覚症状もある。血圧をなだめるか、腎臓を守るか。悩ましいところなんだろう。

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 ちなみにこれがインスリン注射。とにかく驚くほど痛くない。人間にとって痛みとは発明の母なのかもしれない。

 12時の血糖値101。素晴らしいじゃないか。
 12時23分、昼食配膳。インスリン(ヒューマログ)10単位を注射。

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◆ごはん195g、かに玉あんかけ、ミツバおひたし。生野菜を追加。ふりかけを追加。

 献立表にはオムライスとあったが。
 昼食前の血糖値が低めで、午後から自宅まで歩かなくちゃいけないので、ごはんを残さず食べる。在庫のふりかけを投入しても食べきれず、こっそり隠して持っている減塩昆布だし醤油を数滴ふって口に押し込む。こういうメシもうまい。
 かつお節に醤油を垂らして熱湯をかけてさらさら食べるのも好きだ。ジンギスカンがメシのおかずだったころ(いまはビールの相手なので)は、肉の質なんかはどうでもよくてベルの「成吉思汗のタレ」さえあればメシを何杯でも食えた。
 そう言えば、昔のラム肉(丸く整形された冷凍肉)は筋張っていて、いまより品質は悪かった気がする。安かったしね。タレにつけると虹色の脂が浮くんだよな。

 13時、病院出発。気温は高め。幹線道路の車道にはすっかり雪はなし。除雪をサボっている歩道は最悪の状態。それでも街中はだいぶ歩きやすくなった。五稜郭を過ぎて亀田川沿いの遊歩道ルートに向かう。猛吹雪の時に失敗したが、今回もこのルート選択が誤りだった。踏み固められた細い道筋が、暖気で解けて路盤が弱くなり俺の体重には耐えられない状態に。ひと足ごとにずるりずるりと足が滑って埋まり、歩きにくいことこの上なし。ひーひー言いながら帰宅。
 すぐにパソコンを開いて、昨夜あきらめたデータをダウンロード。1GBほどだが5分かからずに完了。データをチェックして、印刷所へアップロード。こちらも5分かからず。
 シャワーを浴びる。ピーさんと遊んでいるうちに睡くなったので昼寝。

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 帰りは家人にクルマで送ってもらう。住宅街にある小路の道路は、雪がぐずぐずに解けてひどい状態。非力なクルマは埋まってしまうほど。
 17時の血糖値114。
 17時半、血圧測定133/72。
 17時49分、夕食配膳。インスリン(ヒューマログ)10単位注射。

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◆ごはん195g(半分残す)、南蛮漬け(白身魚)、野菜サラダ。生野菜を追加。

 献立表には「とんかつ」という文字が輝いていたのだが、やっぱり俺の目の前に饗されることはなかった。わかっていたよ。でも、南蛮漬けも好き。

 そろそろ退院も近づいてきた。この入院中におこなった治療のメインは、食生活の改善と言って良いだろう。初日の昼食から今日の夕食まで68回の病院食(カロリー・塩分・脂質の制限食)を食べて、もろもろの数値も改善傾向にある。
 健康な食生活を送るためには、お金と時間がかかる。それは高級というわけではなくて、丁寧さと上質さを求める必要があるからだ。この理想的な食生活を、これから死ぬまでどれくらい忠実に守っていけるのだろうか。年齢を重ねて、あまり働けなくなり収入も減っていく現実に直面したとき、高品質の食を求める財力と気力があるのだろうか。いまのこのカラダの状況では長生きは望めないが、ごく短いだろうけども、たどり着くかもしれない老後を心配したり。貧困に陥れば治療費も捻出できないから、早く死んじゃうかもしれいないしね。
 いまの日本はすごい勢いで弱者に厳しい世の中になってきているので、心暗い結末が当然のように見えてくる。正直、ここ数年で日本社会の質は加速度的に劣化して、日本という国自体に誇るべき部分を見つけるのが難しくなっている。地域の一員である自覚はあるが、日本国民という意識は薄れているというか拒否したいのが正直な心情だ。

 21時の血糖値114。おお、これで今日の4回の計測はすべて正常値の範囲内だったな。食事量は自分計算で1240kcalだから、退院後に維持するのは難しい数字ではあるが、ともあれ血糖値を低くコントロールできたのは良いことだろう。
 インスリン注射(トレシーバ)20単位を注射。看護師がじっと見つめる中で注射するのは、しなくていい緊張を強いられるものだ。しかも、ことさらスムーズに手順を進めようと背伸びして、すこし汗なんか垂らしたりして。
 消灯。
 6時半起床。
 体重測定101.0kg(前日比+0.1kg)。便秘続く。
 7時の血糖値98。おお、いいね。寝ぼけていたのか、測定の手順を一部誤る。慣れたかな、と思う頃合いが一番ミスを犯しやすいものだ。

 7時50分、朝食配膳。インスリン(ヒューマログ)10単位注射。

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◆ごはん195g(量に疑問)、味噌汁、茹でアスパラ、ボイルウィンナー、切り干し大根煮、ふりかけ。生野菜を追加。

 いつも半分残しているので、ごはんの量が減ったのかと思った。見た目(体積)としては明らかにいつもより小さい。看護師さんにごはんの量を確認したが、いつもと同じ量のはずとのこと。食べる量が減ったというクレームだと思われたらイヤだな。どうせ半分残すわけだが、その半分の目安にバラツキがあるのが許せなくて。
 実際に食べた感じはすこし水分量が多いかな、という炊き加減。120gくらいのような気がする。逆に盛りが多いときもある。そういう時は指摘しないのだから勝手なものだ。

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 9時半、血圧測定148/80。血圧の薬が減って、じわじわと数値が悪化してしまている。これはおそらく来週の退院時には薬は元に戻りそうだ。
 10時前、デザイナーから奥尻島の観光パンフの表紙案が届く。すぐさま役場と観光協会へ転送。

 10時半、主治医回診。インスリンは確実に効いてきたので、「(個人的に記録している血糖値と食事内容の一覧表を見て)その糖尿病へのこだわりを退院後も続けられれば、インスリン注射の量も減っていくはずですよ」。まったくその通りでございます。

 12時の血糖値118。
 12時31分、昼食配膳。インスリン(ヒューマログ)10単位注射。

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◆ごはん195g(半分残す)、白身魚の野菜あんかけ(四割残す)、肉じゃが、牛乳(在庫へ)。

 あまり美味しくない。近年では珍しいことだ。

 13時、外出。病院正面から出待ちしている緑色のタクシーに乗車。車内はイカの燻製の香りが漂っていた。すこし雑な感じの運転。信号待ちではハンドルを指でとんとんと弾いている。ここのタクシー会社は運転手の名前を客席から見える場所に掲示していない。そう言えば、運転席と客席を仕切る防犯用の透明ボードもない。いろんなものへの投資をやめているのかもしれない。この病院の出入り業者だと思うが。いつもは運転手との会話を楽しむのだが、今日は終始無言で。
 自宅のちょっと手前で降車。870円。千円札を出して領収書だけもらう。

 帰宅してすぐに仕事部屋へ向かって作業開始。奥尻で撮りためた写真から、パンフレットに掲載するカットを選ぶ。
 取材で撮影した写真は、膨大な量を外付けハードディスクに保存してあり、さらにそれを別の外付けハードディスクにバックアップしてある。でも、機械なので壊れることがあるわけで、デジタルデータが物理的な場所を取らないが、物理的破損に弱すぎる。津波などの震災で汚れてしまったプリント写真をクリーニングするボランティアがあるが、デジタルデータは諦めるしかないだろう。取材では古写真の存在に助けられて、歴史的な事実や類推に辿り着いたりするのだが、デジタル時代以後の将来はどのように「掘り起こし」がおこなわれるのだろう。
 紙と墨の文書は千年たっても読むことができる。千年後はデジタル時代の記憶はすっかり消え去って、謎の時代になってしまうかもしれない。

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ピーさんと遊ぶ。うごうごしてた。

 15時、予定にはなかったが「冬至だから」という家人のすすめで入浴。柚子の香り。ああ、もう今年も終わるなぁ。
 16時5分、家を出発。12分ころバス停到着。さすがに16時2分のバスは行ってしまっただろうし、次のバスは16時20分だったので、ひとつ先のバス停まで歩くことにする。はい、予想通り。次のバス停までの中間まできたあたりで、当初乗ろうとしていた16時2分のバスに追い越される。遅れすぎだぜ。
 次のバス停に着いて、ほどなくして来たバスに乗車。五稜郭(第一生命前)で降車。第一生命には俺が幼稚園児のころまで母が勤めていたので、その中の託児所的なところに何度か預けられた記憶がある。
 病院内のローソンで生野菜を購入して病室に戻る。
 奥尻町役場からメールが届いて、パンフレットの改訂版が校了(一部責了)する。印刷データの作成に進む。

 17時の血糖値81。低い。低血糖症状が出そうな数値。空腹は感じているが、その他の症状はなし。昼食を少なめにしてしまったので、その影響だろう。夕食が待ち遠しい。
 17時50分、夕食配膳。インスリン(ヒューマログ)10単位注射。

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◆ごはん195g(四割残す)、鶏の照り焼き、かのこ煮、海藻サラダ。生野菜を追加。牛乳を在庫から追加。

 本日は冬至ということでカボチャが出た。かのこ(鹿の子)とは、こしあんに小豆の粒が入った料理らしい。和菓子で鹿の子餅とか耳にする。
 これで、ゆず湯に入ってカボチャも食べたので、健康な1年を暮らせるはずだ(こういう迷信は嫌いじゃない)。

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おしい。文字も手書きにすべき。かわいい。

 21時の血糖値134。インスリン(トレシーバ)20単位注射。どうやら手順書を見なくてもスムーズに注射できるようになった。

 消灯後、デザイナーから印刷データ完成のメール。さっそくダウンロードをこころみるも、用意している回線では1日かかりそうだし、それを印刷所にアップロードするのは2日かかりそうなので、30分ほどで見切りを付けて中断。明日も一時帰宅して作業をすることにした。入院中に感じたほぼ唯一の不便だ。毎日不便(便秘)ではあるけれども。
 6時15分起床。
 体重測定100.9kg(前日比+0.1kg)
 7時、血圧測定136/81。自分で血糖値測定111。まずまず。

 7時56分、朝食配膳。自分でインスリン(ヒューマログ)10単位を注射。

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◆ごはん195g(半分残す)、五目卵焼き、ひき肉豆腐の炒め煮、いんげんおひたし、味噌汁、牛乳、ふりかけ。生野菜をすこし追加。

 9時の血圧129/82。

 病棟に10歳くらいの入院患者がいる。洗面台も背伸びして使うような小さい女の子。朝から晩まで大声でおしゃべりしている爺さんとデイルームでお話をしていた。「1年くらい入院するの。でも早いと3カ月だって!」「頑張らなくちゃいけないよ」。いつもは爺さんの声がうるさく感じるのだが、今日は穏やかに聴けた。

 11時45分、自分で血糖値測定166。上昇の傾向と要因が全然わからないが、それがまた興味深くもある。
 12時33分、昼食配膳。自分でインスリン(ヒューマログ)10単位を注射。

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◆きつねうどん、大学いも、もやしナムル。

 入院初日の初回の食事(昼食)が鶏うどんだったので、3週間で一周した感じか。病院の給食にはどれくらいのバリエーションがあるのだろうか。

 13時、外出。風が吹いて寒く感じるが、昨日より気温は暖かいはずだ。行啓通から中央警察の交差点から東山墓園線へ。相変わらず警察署の周りの歩道は最悪のコンディション。さぞ、お忙しいのだろう。
 帰宅前に3週間放置しているクルマの状況を確認するために駐車場へ。案の定、雪に埋もれて赤いクルマが白いクルマになっていた。すこし掘り出そうと試みたが、降って積もって解けて凍ってまた降ってを繰り返した雪は固くて、どうにもこうにも掘り出すことはできず。春の雪解けを待つのだろうか。予定ではあと1週間、退院するころには雪の重みでペシャンコになっているかもしれない。

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隣のクルマはなぜこんなに近接しているんだろう。

 帰宅してすぐに入浴。効き湯。温かさがじわじわと染みていく感覚。風呂からがるとピーさんがカゴの入口付近で激しく横揺れしている。家人が言うように、残像が見えるようだ。そのうち、ピーさんが数羽に増えて、前から後ろから攻撃してくるかもしれない(バトル漫画の定番)。放鳥すると元気よく飛び出して、お気に入りの鏡の前でおしゃべり。それを聴きながら1時間ほど昼寝。

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 せっかく購入したMacBookProは箱に入ったまま。セットアップを始めると半日はかかるだろうから仕方がない。だいたい周辺機器はそろって、更新するソフトウェアも手配済み。なんだかんだで40万円近い出費になった。仕事のためとは言え金がかかることだ。組織に所属している人たちは、仕事で使う基本的な道具を自分で用意することはないだろうから、その点はうらやましく感じる。

 16時、家を出る。五稜郭タワーから五稜郭に続く歩道が、今日はどうなっているかを確認するために、五稜郭の濠に沿って歩く。
 現場を確認すると、「僅か30m」なのにと伝えた未除雪の歩道から、きれいさっぱり雪がなくなっていた。昨日までは右手奥にある電柱の向こう側までしか除雪されていなかったのだが。

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 たいへん歩きやすい。国指定特別史跡「五稜郭」を訪れる世界各国からの観光客も感謝しているはずだ。昨日までの五稜郭タワーの姿勢には大いに疑問と不満を抱いていたが、それらはすっきり解消した。
 観光で稼ぐ(収益を上げる)とは、こういうことなんだと思う。気持ちよく出迎えてもらえれば、気持ちよく金を使うというものだ。とにかく観光業に携わる人は、まずは自分の身になって考えないと、「大切」なことを忘れてしまうようである。上質なサービスには、それに見合った対価をいただける。手を抜いたサービスでは、財布の口は開かない。旅行ではある程度お金を使いたいもので、そんな気分をわざわざ削ぐようなことは避けるべきなのである。

 16時40分ころ病院に戻る。
 17時、自分で血糖値測定101。いいね。
 17時56分、夕食配膳。自分でインスリン(ヒューマログ)10単位を注射。まだ手順書を確認しながらだが、だいぶスムーズになってきた。

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◆ごはん195g(半分残す)、蒸し鶏薬味醤油、パスタのマヨネーズ和え、煮豆(甘い)。生野菜を追加。

 また豆が出た。嫌いじゃないけど、甘いのは積極的に食べたい気はしない。小さくひと口だけ囓って、あとは残した。
 食後、猛烈な眠気。

 21時、自分で血糖値測定98。ここに来て入院後の最低値。不思議だ。
 自分でインスリン(トレシーバ)20単位を注射。
 消灯。22時ころまで日誌を書いてからベッドに入る。

 1時ころ起き出して、奥尻町役場からのメールを確認。観光パンフの校正戻しが来ていたので、さっそく整理をしてデザイナーに修正の手配。2時半ころ仕事を終えて就寝。
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プロフィール

高山潤
函館市および道南圏(渡島・檜山)を拠点に活動するフリーランスのライター、編集者、版元、TVディレクター、奥尻島旅人。元C型肝炎患者(抗ウィルス治療でウィルス再燃、インターフェロン・リバビリン併用療法でウィルス消滅で寛解)、2型糖尿病患者(慢性高血糖症・DM・2009年6月より療養中)。酒豪。函館市(亀田地区)出身、第一次オイルショックの年に生まれる。父母はいわゆる団塊世代。取材活動のテーマは、民衆史(色川史学)を軸にした人・街・暮らしのルポルタージュ、地域の文化や歴史の再発見、身近な話題や出来事への驚きと感動。詳しくはWEBサイト「ものかき工房」にて。NCV「函館酒場寄港」案内人、NCV「函館図鑑」調査員(企画・構成・取材・出演・ナレーション)。


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