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 6時、看護師さんに声をかけられるまで眠っていた。こんなに嬉しいことはない。痛みは続いているが、眠れるほどには押さえ込めるようになってきたのかも。

 体重測定102.6kg(前日比-0.3kg)。

 7時、血糖値測定。268。

 7時40分、朝食配膳。食事直前にヒューマログ(超速効型インスリン)を3単位注射。


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◆ごはん195g、玉子焼き、味噌汁、オクラ、フキと豚肉、ふりかけ。


 9時、血圧122/70、脈拍98。これくらいがいつもの数値。


 午前中はネットバンキングを通じて数件の送金手続き。口座のお金が右から左へと消えていく。今年は十数年にわたって年末恒例だった仕事をなくしてしまったので、これまでのように正月のお餅を買う余裕がなくなってしまった。タオルもつくれず。こうやって萎んでいくのだろう。それはそれで良いと思っている。


 12時、血糖値測定。346。

 12時20分、昼食配膳。インスリン8単位。


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◆ごはん(195g)、かぼちゃコロッケ、牛乳、サラダ。


 パンが食べたいなー。


 13時10分、外出。晴れ。すこしだけ歩いてバス停「五稜郭」へ。時刻表も見ずに、バスは次々と来るものだと思っていたら、15分ほど待つことになってしまった。これなら歩いたほうが良かったかも。「医師会病院前」バス停で下車。210円。そこから自宅までは歩いて5分ちょい。

 帰宅。今日もピーさんが留守番してた。すぐに放鳥、指先に止まったので、顔に口を近づけてお話をしていたら、ガブっとかじられた。「かじったらダメだよ」と教え諭すも、あいつはどこ吹く風である。


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 15時30分、五稜郭公園隣の函館市芸術ホールへ。家人も出品している「第一回 書道探求 滉原社展」が今日までだったので。作品の善し悪しはわからず、好き嫌いの印象で評価するだけだが、どの作品からもまさに書「道」という気迫は伝わってくる。表現することの苦しみと楽しみが、文字の躍動から読み取れるような気がした。家人の高校生時代からの師匠である鈴木大有先生とも久しぶりに立ち話をした。健康かと聞かれたので、入院中ですと応えておいた。


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家人の作品


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鈴木大有先生の作品


 16時30分、門限(外出許可届けを13:00~16:30と申請)ぎりぎりで病室に戻る。最後は早足で階段を登ったので息が切れた。


 17時、血糖値測定。213。やっぱり運動をすることで血糖値を下げられるようだ。外出しない日(運動しない日)をつくってみて、その差を検討してみたいところ。このように自分の身体(の内部)を数値化して把握するのは、知的好奇心をくすぐる行為だと考えている。ツボに入ると、例えば「体重が減ることで、各種数値が良好になっていく」という変化に快感を覚えて、もっと痩せようという意識が芽生えたりする。

 17時45分、夕食到来。超速効型インスリン6単位。


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◆ごはん195g、紅鮭、漬物、野菜汁


 今夜の夕飯はずいぶんとメシが進むおかずで、紅鮭も漬物も汁物もおいしかった。入院中はいつもの四分の一くらいのスピードでゆっくり食事しているのだが、思わずがつがつと早めし喰らいをしてしまった。胃もたれ。漬物(しば漬け)の尖った味が最高にうまいと感じた。ふだん外食などして、まるいだのからいだのうまみだの批評家気取りで無駄口を叩いている割には、しば漬けを食べて喜んでいるのだから、その程度の舌なのである。が、山口美江のように「紫葉漬け食べたい」と心底思うのであった(フジッコのCMより)。


 21時、就寝前の血糖測定。297。

 今夜もあの道具(図版)を見せて湿布を貼ってもらう。今夜の看護師さんにも「これはいい」との評価をいただく。マグネットボードとマグネットシートでつくれば、誰でも使ってもらえるようになるかも。すでにスマホアプリにありそうだね。

 6時起床。湿布のおかげか、うつぶせ寝が正解だったのか、初日よりは長く眠ることができた。それでも断続的に4時間ほどか。朝方、右足の裏が何度か攣りかける。今朝から蓄尿がはじまった。これから三日間続く。

 6時50分、血糖値測定。240。晩メシから12時間、ひと晩あけてこの数値。もう俺の膵臓はインスリンを出していないのだろうか。
 体重測定102.9kg(前日比−0.4kg)。


 7時30分、インスリン注射(2単位)。

 7時45分、朝食配膳。


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◆ごはん195g、スクランブルエッグ、味噌汁(しいたけ)、白菜と竹輪の炒め煮、煮豆(甘い)、味のり。煮豆は残した。6単位480kcal。


 9時半過ぎ、看護師による朝の巡回。血圧測定139/72。

 日曜日ということで、病棟はすこしだけゆったりしている。主治医の回診もない。ときおり寝不足からの寝落ちに見舞われながら仕事をする。


 12時、血糖値測定。405。俺も看護師も「高いねー」と同時に苦笑。

 12時30分、お待ちかねの昼食。直前にインスリンを注射(6単位)。


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◆ごはん195g、鶏肉とタマネギ(汁だく)、トマトとレタスのサラダ(たまねぎドレッシング)、牛乳。


 またも献立表に裏切られる。パンと書いてたのに!



 13時、外出。雨の予報だったが、晴れ間が見えて暖かい。足もとはぐずぐずだが気分は良い。五稜郭公園を経由して自宅まで歩く。寄り道をしなければ30分かからないのだが、途中でマンホールの写真などを撮りながら歩いていたので50分ほどかかった。


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 家人は留守でピーさんだけがカゴの中でたたずんでいた。まずは、仕事部屋へ。病室でつくっておいた書類を出力し、仕事のための資料をかき集めてカバンに入れる。ピーさんのカゴの扉を開けて放鳥。なかなか出てこなかったが、声をかけるとばさばさばさと飛んできた。しばし歓談。そのうちに、ピーさんは姿見の前のお気に入りの場所に飛んで行ってしまったので、こちらは1時間ほど昼寝をすることにする。ピーさんはずっとおしゃべりをしていた。


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 起きてシャワー。帰ってきた家人に病院までクルマで送ってもらう。病室到着は16時半。まだ病室までの階段を登ると息が切れる。体重が100kgを切ると息切れしなくなるのだが。


 17時、血糖測定。274。昼食前のインスリン6単位が効いたのか、正味30分ほどの運動療法(お散歩)の効果なのか、入院後では一番低い。とはいうものの、血糖の正常値は、空腹時(たとえば朝起きてすぐとか)110、食後2時間で140を目安とするから、まったくもって高いレベルを維持していることになるが。

 17時50分、夕食。食事前にインスリン注射(3単位)。


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◆ごはん195g、豚肉の大根おろしかけ、味噌マヨ和え(芋とツナか)、味噌汁(ナス)。在庫の牛乳を追加。


 見た目は素晴らしかったが、食べてみると期待外れ。大根おろしは水っぽいだけだった。辛みも旨味も塩気もなし。

 これでまだ7食目なので判断するのは早いかもしれないが、病院の食事の味つけが変わったような気がする。うす味(高血圧対応の減塩食)なのは気にならない。自宅で家人がつくる料理も、かなり塩分を控えてもらっている。そのかわり、手間をかけて出汁をしっかり効かせてもらうことで、満足できる味に仕上がっている。病院の管理栄養士による栄養指導でも、塩分控えめ食で満足感を得るには出汁が決めて、と習う。ところが、今回の病院給食にはあまり出汁の存在を感じない。病気の影響で味覚に変化が起こったのか、塩分とともに出汁をとる手間も控えるようになったのか。


 20時、院内のローソンで飲み物(緑茶・ウーロン茶)を購入。ポイントが貯まっていたのでリラックマの景品(箸と箸置き)と引き替える。箸置きもコレクションしているので嬉しい。もうちょっとで、もう1セットもらえそうだ。


 21時、血糖値測定。344。インスリン注射(4単位)。


 今夜も湿布を貼ってもらう。とくに背中に湿布を貼ってもらうためには、もっと上!もっと横!と指示が難しい。肩甲骨の内側と言いたくても、俺の場合はその骨が肉に埋もれて場所が判然としない。言葉での説明・指示は困難と判断して、意思疎通を助ける道具をつくってみた。看護師さんに高評価。

 よくばって3枚の湿布を貼ったので、いま背中はカチカチ山だ(冷たいけど)。


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◆湿布を貼ってもらうための意思疎通補助道具。

 自宅からタオルケットを2枚持ってきた。それらをあれこれ配置を工夫して、うつぶせ寝を実践。枕だけを支えにしていた昨日よりは楽。それでも2時間が限界で、腕と顔の圧迫に耐えかねて起きてしまう。仰向けよりも支える体重が分散できていない。床ずれの危険性がよくわかる。

 23時30分から2時間ほど起き上がって、糖尿病関連の情報をネット検索。「FREESTYLEリブレ」という血糖値を自動的に計測して、デジタルデータとして集計する機器があるようだ。自分のカラダの数字化は、データがどんどん貯まっていくとおもしろくなるもの。大いに興味をひかれる。


 さて、就寝の第二ラウンド。そう言えば、日中に眠気に耐えかねて仮眠するときに、畳んだ掛け布団に寄りかかることがあるのだが、そのとき幾分は痛みが出にくいような気がする。そんな経験則を本格就寝姿勢にも試験導入することにした。つまり、掛け布団を大きな枕にして、上半身(肩甲骨・肩の上あたり)から首・頭にかけて、ゆるやかな傾斜で身体を持ち上げる姿勢で眠ってみることにした。はたして、その成果はいかに。

 寝不足で頭が痛い。横臥よりも座っている姿勢の方が痛みが和らぐので、そのまま眠ろうと努力するものの成功せず。ため息とともに床を離れる。6時半、カーテンを開けると雪がずんずん降っていた。もちろんたっぷり積もっている。

 7時、ターゲス。6回目の採血。昨日の準夜勤の男性から、夜勤の女性看護師に交代している。左腕は痛いと伝えたら、ちゃんと右腕から採血してもらえた。針の刺し直しもなし。さすが。


 体重測定103.3kg。昨日、入院直後の測定では106.1kgだったが、それは朝食をしっかり食べた後だったので。昨年の入院では、入院時 105.9kg → 退院時(21日後)97.95kg。今回は95kgあたりを入院中の減量目標とする。


 7時45分、朝食。


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◆ごはん195g、玉子焼き(甘め)、味噌汁、ササゲの炒め物(病院給食の定番)、春雨サラダ、ふりかけ、牛乳(またも在庫へ)。6単位480kcal。


 今回の入院でも、ごはんの分量が多い。これは本来、フルーツで摂取するはずのカロリーを、アレルギーで果物を食べられないため、ごはんに置き換えているからだ。食べる楽しみが目減りしてしまっている。柑橘系は食べることができるのだが、いまだかつて一度も饗されたことはない。


 9時、血圧測定140/70。まだ落ち着かない。

 昨夜はよく眠れなかったので、食後に眠気が襲ってくる。ベッドに横になるものの、やはり首や肩に痛みが出て眠れない。仕方がないのでベッドに座って、壁に寄りかかって背筋を伸ばしていたら、痛みが和らいできた。そのまま、うつらうつらと1時間ほど座りながら眠る。ときおり身体が左に倒れそうになりながら。


 12時、今朝までのターゲスでの採血結果を受けて、随時血糖(食前後の血糖値)を計測していくことになった。はじめて指先にプツリと針を刺して、にじみ出た血を測定器にひたす。血糖値414mg/dl。バカ高くて笑ってしまう。笑えない状態だけど。ということで、人生初となるインスリン注射。ノドの奥がズドーンと落ち込んでいくような感覚。なんだろうこれは。

 入院中の食事療法と強化インスリン療法(インスリンを投与することで本来インスリンを分泌する膵臓を休ませる)の結果によっては、今後はインスリンの自己注射が始まるかもしれない。とりあえず、日数をかけて治療に励むしかない。


 12時20分、お昼ごはん。外は雪が降り続く。


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◆ごはん195g、豚肉煮(ごはんにかけて丼めしに)、煮豆腐、おひたし。7.5単位600kcal。


 13時15分、外出届を提出。病室を抜け出して、正面玄関でNCVのディレクターと待ち合わせ。ピックアップしてもらって、函館本町の飲食テナント施設「五稜郭ガーデン」にある「NCV オープンスタジオ・ザ・フラッグ」へ。ここで来週配信される「函館図鑑」のナレーションを録音。テーマは「木彫り熊」。

 それにしても、五稜郭ガーデンはお寒い状況だ。人の気配がないので、スムーズに録音できるくらいに。すでに廃墟感が漂い始めている。少なからず補助金だか助成金という名の税金が投入されているはずだが。やりっぱなしでオッケーなら、こんな楽な稼ぎはないだろう。


 16時、病院に戻る。院内のローソンで買い物。パンがうまそうだ。

 病室に戻るとレンタルのWiFiが届いていた。ふだん出先ではiPhoneのテザリング機能でパソコンをネットにつなげているのだが、昨年12月に21日間入院したときはデータ容量購入のための追加料金が発生した。それならばと、今回は4週間レンタルすることにしたのだ。料金は税込・送料込・保険料込の2,450円。申し込み時に使用目的を聞かれるのだが、その選択肢にちゃんと「入院」というのがあった。

 2009年にはじめてこの病院に入院したとき、ノートパソコンの持ち込みはNGだった。使うなら他の患者さんに見つからないように、と言われたものだ。2011年ころからOKになった気がする。いまなら多くの人がスマートフォンを持ち込むだろうし、PDAやノートパソコンとの境界線を引くのも実情にそぐわないということだろう。


 17時、夕食前に血糖値の測定。348。まったくもって高い。人生2回目のインスリン注射。やっぱり胸の辺りがズドーンと落ち込むような感覚。

 17時50分、夕食。


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◆ごはん195g、タラゆず味噌焼き、つきコンニャクの炒めもの。在庫から牛乳。8単位640kcal。


 俺も入院のトーシロじゃあないので、セコなことを言いたくはねぇが、献立表には「プルコギ風」と書いちゃいなかったかい。プルコギと言われりゃ肉料理を期待しちまうだろうが。それなのに、俺のもとに配膳されたのは「タラゆず味噌焼き」。がっかりするなってほうがおかしいぜ。


 というように、食事に一喜一憂するのも入院生活の楽しみ方である。


 20時、本日3回目の血糖測定391。ど高い。就寝前にやはり3度目のインスリン注射。注射には慣れたけど、治療の次第によっては注射が欠かせない人生になるのかと思うと、いまさらながら心暗い。わかっていたことだし、もっと注意深く生活していれば回避する(導入を遅らせる)ことができたことだったわけで。


 21時、消灯。ベッドの上に座る。昨夜のような痛みに襲われるかと思うと、横になるのが怖い。twitterでそんな弱音をつぶやいていたら、年に1、2度ワインを飲む仲の鍼灸マッサージ師(なのかな?)から、寝る姿勢について解剖学に基づいたサジェスチョン(小池百合子風に発音してください)をいただく。頸椎に異常があるのではないか、と。facebookを通じても、同じような症状を経験をした人から、頸椎について指摘されていた。これはもう、揉んで直るようなものではないのだろうと思う。

 2時間ほどベッドの上に座っていて、ふと思いついた。うつぶせ寝だな。たぶん、その姿勢だと首や肩の痛みをあまり感じないはずだ。さっそく、うつぶせ寝用の枕をネット検索。お高いがテンピュールの専用枕が良さそうだ。明日、あらためて購入の検討をしよう。今夜のところは病院の枕に顔を乗せて眠ることにする。試してみると顔への圧迫感はあるが、やはり首や背中の痛みは軽減された。これはいいぞ、と気分が明るくなる。

 暗がりの中でそんなこんなな寝るための検討を重ねていたら、巡回に来た看護師さんに声をかけられて湿布を貼ることに。「白いのでいい?」と聞かれたが、よくわからなかった。首と左肩に貼ってもらう。さすが医薬品。びりびり効いてくる。愛用のカウンターペイン(大正製薬がタイ国で販売している鎮痛・抗炎症剤)よりも強く長く効く感じだ。

 おやすみなさい。

 前夜は2時過ぎまで原稿の修正。ようやく書き終えて、あとはもうお任せに。海外旅行用のトランクを引っ張り出してきて、入院に必要なモノをどんどん放り込んでいく。1年ぶり8回目の入院ということで、必要なものはだいたいわかっている。ゴミ箱もマグカップも初回入院時からのお付き合いだ。冷凍庫のチョコモナカを寝る前に食べようかと迷ったが、わずかに残った病気への良心の呵責が「食べない」という選択をしてくれた。
 6時起床のつもりが7時起床。しばし、ピーさん(セキセイインコ)と遊んでから、朝食を食べる。

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◆ピーさん。口癖は「ビール!」。

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◆ごはん100g、味噌汁2杯、納豆、梅干し。4単位400kcal。

 昨晩遅くから降り出した雪は数センチの積雪に。9時10分に家を出て20分には病院到着。入院受付は10時からということで、とりあえず院内のドトールでブレンドコーヒーをすする。10時ちょっと前に案内されて病棟へ。毎回お世話になっている病棟だ。そして、前回と同じ部屋に案内された。ベッドの配置が変わっていたので、28日間にわたって快適に暮らすために、ベッドと床頭台のレイアウトをしばし検討する。延長コードを配線して、床頭台まわりは仕事机と化す。これもいつものことだ。この病棟の常連ということで、看護師さんからの施設に関する説明は省略してもらう。
 さっそく病衣(パジャマ)に着替える。はじめて入院したときは、パジャマ姿になることへの抵抗感が大きくて、短パン・ポロシャツで過ごしていたものだ。おかげさまで入院常連患者になった今は、あっさりと病衣に袖を通せるようになった。それは敗北なのか勝利なのかはわからないが。

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 11時、ターゲスが始まる。この検査は過去の入院日誌にも何度も登場するが、1日の7回の採血をおこなうことで血糖値の変化を詳細に把握するもの。入院中は何度かターゲスをおこなって、食事療法の効き具合を確かめる。ほかに蓄尿などの検査も定番だが、今回それは土日を挟んで来週になるようだ。
 主治医の回診。「来ないじゃないかと心配していました」と言われる。たしかに、ここ数か月は急激に数値が悪化して、治療を諦めたかのような雰囲気もあったかもしれない。とは言え、今回も自分から頼んでの入院である。回診に付き添う病棟の看護師長さんも同じ人。また来たのって顔をされる(されたような気がしただけだと思うが)。入院時の行動パターンを知ってもらえているので、いろいろ助かる部分も多い。飲食店の常連が「いつもの」とオーダーする感じにも近い。ただそれは、せっかく入院しても入院しても、1年ほどで元の木阿弥化している証左でもある。切迫する日本の医療資源を食いつぶしている1人としての自覚はあるのだが。

 12時20分、昼食。

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◆鶏素麺(汁はあとでかける)、もやしおひたし、牛乳180ml。牛乳は残した(在庫として確保した)ので、4.5単位440kcalくらいか。

 これまで300食近くの病院給食を食べてきたが、麺類が出るのは珍しい。麺がのびないように汁が別になっている配慮も嬉しい。ただし、温度はぬるま湯だ。これはしかたがないだろう。ふだんは地獄のように煮えたぎる汁をすすることに幸せを感じているので、物足りなさもあるが不満はない。

 食後、病室が猛烈に暑いのもあって眠気が襲う。しかし、ここで眠ってしまうと、夜が長くなってしまう。眠気覚ましも兼ねて、病院内にあるローソンに出かける。これも、以前は外出着に着替えてから行ったものだが、今回は病衣のままで買い物へ行く。手配し忘れていたウェットティッシュ、ウーロン茶、ストレス解消のコーラゼロを購入。
 14時、2回目の採血(ターゲス)。

 入院中は治療以外することがない。その治療も、ベッドに縛り付けられているようなものではない。規則正しく生活することが治療の基本だ。あとはその成果を測るために血を抜いたり尿を溜めたりして検査していく。だから、時間がたっぷりある。たっぷりあるので、仕方がないから仕事をすることにしている。世の働き盛りは「入院などしてしまっては仕事が滞る」と心配するのが通常だろうが、私の場合はふだんの数倍の効率で仕事が進むのがありがたい。

 17時、3回目の採血。看護師が交代して男性に。ナースキャップをかぶった看護学生を引き連れている。ちょっと慌ただしい感じで、採血後の処置が丁寧でなく、血がだぶだぶと漏れあふれる。

 空腹絶頂。17時45分、夕食配膳。

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◆ごはん195g、豚生姜焼き(脂はすっきり落とされている)、ツナサラダ、煮豆。8.5単位680kcalと見た。

 入院中はなぜかよりストイックな食事をしたがる傾向にあり、ちょくちょくご飯を半分残したりするのだが、今日は空腹に抗しがたく完食。ただ、米の炊き加減が堅くて、胃もたれする感じ。30分ほど横になる。いつのまにか寝落ちしていて、寝汗をかいてしまった。病室が暑いのだ。

 19時半、4回目の採血。ずっと同じ場所(左腕のひじ内側)に針を刺されているので、痛みが出てきた。一発で決めるには良い場所なのだが。嫌な予感がする。
 21時、5回目の採血。案の定、同じ場所から採血。かなりの痛み。採血しにくい体質(体型?)なのは申し訳ないと思いつつも、すこし工夫してくれよ、とは思う。そして消灯。就寝。

 のはずだったのだが、横臥の姿勢になると首と肩に猛烈な痛みが出るので、10分と横になっていられない。いろいろ姿勢(首の位置)を試すのだが、痛みが緩和したと思っても数分後にはじわじわと鈍痛が広がり、ほどなく我慢できない痛みになる。廊下に出てストレッチなどもしてみるが改善せず。痛みと眠気が綱引きをして、眠気が勝った瞬間に眠りに落ちるが、継続した睡眠は2時間が限界だった。
 たしか、2週間ほど前に、いつもの寝違えかな、という首の症状が発現する。朝起きると左腕全体が痺れているが、少したつと痺れは解消する。首と左肩に絶えず鈍痛。コリをほぐそうと首を回すと、激痛を感じる箇所あり。日ごとに痛みはハッキリしてきて、首の付け根が猛烈に張って痛むようになった。枕は使えなくなり、自宅ではタオルを重ねて少しだけ高さをつけていた。毎晩、首と肩まわりにカウンターペインをたっぷり塗布してもらって、強烈なインドメタシン効果で痛みを紛らわせながら就寝していたのだが。
 これはどうにかしなくちゃなるまい。
函館市・北斗市・七飯町で配信されているケーブルテレビ局NCVにて
30分番組「函館図鑑 なぜうまい函館の水」の放送が始まりました。
昨年10月「本通公園SLの謎」、今年3月「函館の校歌の法則」に続いて、
企画・取材・出演を担当した三つ目の番組となります。

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東京の暑さに負けて函館に出戻りしたとき、
実家の蛇口から出てくる水のうまさに気がつきました。
むかしから「故郷の水はうまい」という言葉もありますし、
函館の水が特別にうまい、というわけではないかもしれません。

ってのは、違う!
函館の水は特別なのだ。

そういう番組です。

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配信は1カ月ほどありますので、
契約者の皆さまはご家庭で、その他の人は街頭テレビで、
遠隔地の人はそのうち誰かが違法アップロードするまでお待ちください。

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【配信時間】
 こちらの番組表でご確認ください。番組名は「函館図鑑」です。

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【取材協力・資料提供】
 函館市 企業局
 近江幸雄
 函館市 消防本部
 北海道 渡島総合振興局 建設管理部 
 函館市中央図書館

【参考資料】
 函館市水道局「函館市水道百年史」
 函館市水道局「函館市水道の100年」
 冨原章「風雪の一世紀 函館水道創設事業史料」
 近江幸雄「函館郷土秘話」
 函館區役所「函館區水道小誌」
 北海道新聞
 高堂彰二「トコトンやさしい 水道の本」日刊工業新聞社


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プロフィール

高山潤
函館市および道南圏(渡島・檜山)を拠点に活動するフリーランスのライター、編集者、版元、TVディレクター、奥尻島旅人。元C型肝炎患者(抗ウィルス治療でウィルス再燃、インターフェロン・リバビリン併用療法でウィルス消滅で寛解)、2型糖尿病患者(慢性高血糖症・DM・2009年6月より療養中)。酒豪。函館市(亀田地区)出身、第一次オイルショックの年に生まれる。父母はいわゆる団塊世代。取材活動のテーマは、民衆史(色川史学)を軸にした人・街・暮らしのルポルタージュ、地域の文化や歴史の再発見、身近な話題や出来事への驚きと感動。詳しくはWEBサイト「ものかき工房」にて。NCV「函館酒場寄港」案内人、NCV「函館図鑑」調査員(企画・構成・取材・出演・ナレーション)。


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